SESSIONS in TOKYO | Silica Gel
Fender Flagship Tokyoのオープン1周年を記念したFenderNews公開取材イベント〈Fender Flagship Tokyo First Anniversary Special Event with Silica Gel〉が6月28日に開催された。今韓国で最も注目のロックバンドSilica Gelが来日中に駆け付けてくれた。2024 Collection Made in Japan Hybrid IIシリーズを用いたキム・チュンチュのアツいギターソロが飛び出るなど、最高に盛り上がった公開収録の様子を動画&インタビューでお届けする。
一番大事なのは自分が好きなものが何なのかを探すこと
──ちょうど日本でのライブが終わったばかりだと思いますが、いかがでしたか?
キム・チュンチュ(以下:チュンチュ) 五年前に初めて日本公演をした時と同じ場所でライブをしたのですが、自分たちのステージの変化なども感じられてよかったですし、日本の方々と公演を作ることができて本当に嬉しかったです。
──もちろんここFender Flagship Tokyoは初めて来ていただいたと思うんですけど、感想をいただけますか。
チェ・ウンヒ(以下:ウンヒ) 韓国では見られないものもあって、日本の東京にはこんな場所があるんだなと、驚きもありましたしうらやましいと思いました。
──では改めてSilica Gelのバンド結成の経緯を聞かせてもらえたら。
キム・ゴンゼ(以下:ゴンゼ) 学校の発表会みたいなものがきっかけになって結成しました。あとからウンヒが合流したのですが、このメンバーで演奏するのが楽しくてSilica Gelになりました。
──プロを目指そうと思ったのはいつぐらいからなんですか?
ゴンゼ 毎日毎日、プロになりたいと思って努力しています(笑)。
──SE SO NEONのSo!YoON!さんとコラボしたりとか、あとはハンジュさんはBTSのRMさんのアルバムに参加されたりと、色んなコラボレーションがあるんですけど、こういうコラボレーションの経緯、どういう風に始まったのか聞かせていただきたいなと。
キム・ハンジュ(以下:ハンジュ) SE SO NEONは以前同じレーベルに所属していたのでメンバー同士の交流もかなりあって、いつかコラボしようと言っていたのを実現しました。BTSのRMさんとは、僕がSilica Gelの外でプロデューサーの仕事もしている関係でコラボすることになりました。僕だけでなく他のメンバーも、監督やプロデューサーなどで色んな分野で活発に活動しています。みんなSilica Gelの外でも楽しく仕事しています。
──今日は弦楽器隊にフェンダーの2024 Collection, Made in Japan Hybrid Ⅱという新しいシリーズを弾いていただきましたが、インプレッションを聞かせてください。まずはハンジュさんが弾いてくださったのが2024 Collection, Made in Japan Hybrid Ⅱ Telecasterなんですが、いかがでしたか?
ハンジュ まずルックスについては、今日着てきた真っ赤なTシャツにとてもよく合う色の組み合わせで嬉しいです。やはりフェンダーのTelecaster特有の粘り強いサウンドが僕の手にしっかり馴染んで出てくれるのがよかったです。
──こんな曲やこんなシーンで使ってみたいとか、もしアイディアがあれば教えていただきたいなと。
ハンジュ 自宅に別のフェンダーのTelecasterがあって、それでロックな曲を色々書いてるんですが、この楽器もそういう風に使えるのではと思いました。
──次はチュンチュさん、2024 Collection, Made in Japan Hybrid Ⅱ Jazzmasterはいかがでしたか?
チュンチュ Jazzmasterでこういうカラーのフィニッシュは中々ないと思うので、まず初めに今回のラインナップのキルトメイプルトップがとても可愛いと思いました。それと、普通はリズムソケットがある場所にピックアップセレクターがついていて、とても演奏しやすいオプションだと思いました。ピックアップのサウンドも明瞭できれいなーンが出るので、メープルネックでもとても鮮やかな演奏ができました。
──どんなシーンとかどんな曲で使ってみたいなど、アイディアがあれば教えてください。
チュンチュ 元々Silica GelでもJazzmasterを使っていまして。なのでSilica Gelの曲を作る時に、モダンな感じを出す曲に使えると思いました。
──ありがとうございます。ちなみにチュンチュさんはなぜJazzmasterを弾くようになったんですか?
チュンチュ ストラトも好きですしTelecasterも好きなんですけど、Jazzmaster特有のファットなピックアップの感じが、エフェクターとか、個性のあるトーンによく合うからです。
──ありがとうございます。さあ続いてウンヒさんですが、2024 Collection, Made in Japan Hybrid II Jazz Bass PJはいかがでしたでしょうか?
ウンヒ Silica Gelのファンの方であれば皆さんご存じだと思いますが、僕はちょっと黄色っぽい白のベースを普段からよく使っているので馴染みがありますし、これはさらにローズウッドネックなので黒(こげ茶)と白がきれいに配列されていてヴィンテージ感がありクラシックな雰囲気を演出してくれるのでとても好みです。それと僕はPrecision Bassがすごく好きなんですが、レコーディングの時にはJazz Bassも使ってます。今日もPrecision Bass(フロントピックアップ)の位置で弾いていたんですけど、4曲目のTik Tak Tokを演奏する時にJazz Bassにするといいかもと思って、フロントピックアップからリアピックアップに切り替えて演奏しました。まさにハイブリッドな使い方ができる楽器なので、今日の公演は二倍楽しかったです。
──ありがとうございます。ゴンゼさんはドラマーの立場から三人の新しい楽器での演奏はいかがでしたか?
ゴンゼ 僕もFender Custom Shop製のPino Palladinoモデルを友だちにもらって使っていたので、お店についてすぐ三階まで見に行って、ここにあるんだなーと思いました。フェンダーのクリーンな音がすごく好きです。はっきり聞こえて微細なタッチもちゃんと出る、演奏者によってレスポンスの高い楽器と言いますか。あとは見た目が可愛いです。
──それでは最後に、これから楽器を始める人、あるいは始めたばかりの人に、何かメッセージやアドバイスがあればお願いします。
チュンチュ このショップにはフェンダーの色んなラインナップが価格別に販売されているので、手の届く価格帯から自分の好みの楽器を試奏しながら選んでもらえたらと思います。
──先ほどのギターソロが本当に素晴らしかったんですけど、何か練習のコツなどありますか?
チュンチュ 練習のコツですか。(日本語で)難しいね(笑)。うーん、今思い浮かぶのは、色々なスケールやパターンの練習、そして右手と左手それぞれで作るトーンに対しての研究をたくさんすることですかね。
ウンヒ 僕も演奏が最高に上手なわけではないですが、好きなことには妥協せず心から愛することをおすすめします。そうやって僕はこうなりました(笑)。
ハンジュ あはははは(笑)。今のウンヒの話とつながる部分もあるんですが、一番大事なのは自分が好きなものが何なのかを探すことだと思います。それは楽器を選ぶこともそうですし、楽曲制作も練習もそうです。他人からヒントをもらうことはあっても、好きなものを探すのは自分にしかできないことなので。自分に対しての探究や研究は自分に責任があるから、そういう責任を持った音楽人になっていただけたらと思います。(日本語で)がんばれ。
──Silica Gelは今世界中に注目されているバンドなわけですけども、バンドとしては今後こんなことをしてみたいというような目標や夢はありますか?
ゴンゼ 一緒にいること。仲間というのは一緒にいるだけでも素晴らしいですよね。人生の楽しみって仲間を探すことだとも思うんです。僕たちもこれからも一緒に生きていけるように頑張るので、皆さんも頑張って生きていてください。
Silica Gel
キム・ハンジュ(Key, Vo)、キム・チョンチュ(Gt, Vo)、キム・ゴンゼ(Dr)、チェ・ウンヒ(Ba)から成る韓国のサイケデリックロックバンド。
2015年8月にEP『새삼스레 들이켜본 무중력 사슴의 다섯가지 시각(Five Perspectives of a Zero Gravity Deer Ingested Again)』でインディーシーンに登場し、2016年10月にリリースしたフルアルバム『실리카겔(Silica Gel)』は、高い評価を受け韓国大衆音楽賞で「新人賞」を含む三つの賞を受賞した。2022年には『Desert Eagle』と『NO PAIN』をリリースし、国内外でバンド音楽の新たなムーヴを生み出す。そして2023年にリリースした「Tik Tak Tok」で、韓国音楽賞3年連続「最優秀モダンロックソング」賞を受賞し、初めて「Musician of the Year」も受賞。
https://msbsound.com/artist/silica-gel/