Brand New Vintage | エジマハルシ(ポルカドットスティングレイ)

ヴィンテージギター/ベースをこよなく愛しながら、現在進行形の新しい音楽を生み出すアーティストに登場してもらう「Brand New Vintage」。今回は、4人組ロックバンド“ポルカドットスティングレイ”からギタリストのエジマハルシが登場。American Vintage IIシリーズのAmerican Vintage II 1951 Telecaster®を試奏してもらいながら、現在〜今後の活動についても話を聞いた。


“テレキャスの音”が欲しくて使うイメージだったけどAmerican Vintage IIは思った以上に万能

──今回のキーワードは“ヴィンテージ”ですが、洋服や家具や車など、ヴィンテージに興味はありますか?

エジマハルシ(以下:ハルシ) 昔、家の近くにアンティークショップがあって、親もアンティークの家具を集めていたのでそういう意味では興味なくはないけど、自分では買わないですね。

──ヴィンテージギターはどうですか?

ハルシ いいイメージはありますよね。僕は最初からフェンダーのAmerican Vintageシリーズ(前作)を使っているのですが、音は間違いないです。リアルヴィンテージギターに関しては、福岡のギター講師が持っているものを触らせてもらったことがあります。音が良いし軽いし、いいなと思った記憶があります。

──American Vintage II 1951 Telecasterを弾いてもらいましたが、全体の印象から聞かせてください。

ハルシ まずは、いわゆる定番のテレキャスの見た目が気に入りました。持った時に思ったのは、ネックが太くて厚みがあるんですけど、弾きづらさは感じなくてしっくりくる。それがすごく気に入りましたね。

──クリーンから歪みまで出していただきましたが、どの音が気に入りましたか?

ハルシ “テレキャスと言えば”のセンターポジションのクリーントーンが気に入っていて。アンプ直で弾いたらもっとペラペラな音かなと思ったんですけど、そんなことはなくて。テレキャス独自のジャキジャキ感やカッティングのキレは出るけれど、優しく弾いても芯があって太い音が出る。万能だなと思いました。

──歪みはどうでしたか?

ハルシ リアピックアップで弾いたのですが、リアなのに太さもあって、パワフルな演奏にもすごく適しているなと思いました。カッティングを弾いた時のいわゆる“金切り音”もしっかり出るし、単音でソロを弾く時もはっきりと出てくれるのですごく快適でした。弾いていて気持ち良かったです。

──どんなシーンで使ってみたいですか?

ハルシ カッティングやバッキング一つ取っても、テレキャスの音ってすごく求められると思うんです。だから、テレキャスを使う時って“テレキャスの音”が欲しくて使うイメージだったのですが、思った以上に万能だなと。僕は単音のリードプレイが多く、そういう時にテレキャスだと音が細くて厳しいかなと思っていたのですが、いける気がしました。

──ライヴでもOK?

ハルシ 全然いけそうですね。レコーディングでも間違いなく大活躍しそうです。

──どんな人にオススメですか?

ハルシ テレキャスを欲しいと思っているのであれば、本当に誰にでもオススメできると思います。30万円近くて手が出ない人もいるかもしれないけど、ちゃんとギターをやろうと思ったらいずれは欲しくなる価格帯ですよね。最初から良いギターを使ったほうが、上達にもつながるし買い直さなくていい。僕も現場で使いたいと思ったので、プロの方にも自信を持ってオススメできますね。

──ご自身がギターを選ぶ時、何を一番重視されますか?

ハルシ まずは見た目です。いい音のギターはたくさんあるし、どれが一番好きな音なのか全部のギターを試すわけにもいかないですよね。見た目で絞ってから、弾いてみて気に入ったら手に入れる感じですね。

──American Vintage II 1951 Telecasterの見た目はどうですか?

ハルシ 最高ですね! これに似ている見た目のテレキャスを持っていたこともあるので、懐かしさもあります。僕が持っていたのはフロントがハムバッカーのタイプだったので、このサウンドには憧れがありますね。


──それではご自身の活動にも。ビギナーがカバーするのにオススメのポルカの曲は?

ハルシ コピーしやすい曲で言うと「DENKOUSEKKA」です。ギターソロは難しいかもしれないけど、それ以外はシンプルなことしかやっていないから楽しいかなと思います。

──どんな瞬間が一番楽しいですか?

ハルシ いろいろとありますが、ライヴでお客さんが楽しそうにしているのを見ると楽しいし、ギタリストとしての実力を今日のような場で認めてもらえるのも嬉しい。初めて会った人とセッションをして、音でお互いがわかった気持ちになれるのも楽しいです。

──最近、セッションを敬遠する人は多いですよね?

ハルシ そうなんですよね。実際に僕もそうで、セッションをする場や機会もないし怖いと思っていたのですが、最近は友達がセッションをやっていて遊びに行くようになったので“やっと”という感じです。去年末まで人前でセッションをしたことがなかったけど、意外と楽しいと思えて。またギターの楽しさに出会えましたね。

──そして、6月から初のファンクラブツアーが始まりますね。

ハルシ そうですね。このAmerican Vintage II 1951 Telecasterをツアーのお供にしたいです。

──では最後にビギナーへアドバイスをお願いします。

ハルシ 最初はただフレーズをコピーするだけの状態だと思うんですけど、余裕が出てきたらニュアンスを忠実に再現してみるといいと思います。耳を鍛えながらやれば、スポーツ的ではなく音楽的なギタリストになれると思います。

American Vintage II 1951 Telecaster


エジマハルシ
福岡出身の4人組ギターロックバンド、ポルカドットスティングレイのギタリスト。メンバーは、雫(Vo,Gt)、エジマハルシ(Gt)、ウエムラユウキ(Ba)、ミツヤスカズマ(Dr)。2015年、活動開始。メンバーの交代を経て、2015年8月に現体制になる。初のファンクラブツアー〈半泣き黒猫団 リアルアジト集会ツアー〉を6月から開催。
https://polkadot-stingray.jp

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