MYSTERY SHOPPER | w.o.d.
独自の音を求めるアーティストにとって切っても切り離せない関係の楽器店。本企画「FENDER MYSTERY SHOPPER」では、アーティストが各地の楽器店を訪れフェンダー製品をチェックする。今回は神戸発の3ピースバンドであるw.o.d.のサイトウタクヤ(Vo, Gt)とKen Mackay(Ba)が、ツアー先の大阪で三木楽器アメリカ村店と三木楽器ベース専門店MIKI BASS SIDEを訪問した様子をレポート。彼らが現在使用しているPlayer IIシリーズについても語る。
Player II Precision Bassは育て甲斐がある1本
関西の若者カルチャーの発信地として知られ、連日多くの若者や観光客で溢れる大阪ミナミにあるアメリカ村。楽器店やライヴハウスも数多く並ぶ中、三木楽器アメリカ村店とMIKI BASS SIDEはその中心部に位置している。
神戸出身の2人も過去に幾度となく訪れていたというアメリカ村界隈。まず2人が訪れたのは、三木楽器アメリカ村店だ。
楽器店へは「本屋くらいの感覚で行く」と言うサイトウ。フロア一面に広がるフェンダーのギターを目の前に「雰囲気も原宿のFender Flagship Tokyoと同じで統一感があるし、楽器が整然と並べられていて見やすい。ギュウギュウになっている楽器店も好きだけど、探しているものが見つけやすいですね」と評し、Kenとともに店内を巡る。
常時300本以上のフェンダーギターを展示、Custom Shop製品専用のスペースも用意するなど、初心者から熱心なフェンダーファンまでさまざまな客層が訪れる当店舗。「最近は外国人が来店することが多く、初めての1本を選ぶ時に日本に来て選ぶ外国人もいる」と語るのは、三木楽器アメリカ村店の中尾英嗣氏。PlayerIIシリーズは国内外問わず人気があるようで、「特に最近はPlayer II Stratocaster HSSが人気あります。USA製品に近く乾いた太い音で、日本製とはキャラクターが全然違う。本格的なフェンダーのエレキギターが欲しいという方にも勧めています。評判は絶好調です!」と報告した。
現在、Player II Jaguarを使用しているサイトウ。「必要なところは全部網羅されている感じ。基本がしっかりしているから、初心者が買ったとしても、その後もずっと使えるギターだと思います。初心者向けのギターやベースだと、どうしてもサウンド的に物足りないところが出てくるけど、これは初心者の人でもエフェクターを増やしたり機材を変えたりすればギターが面白くなっていく。どんなシチュエーションにでも使えます」と推した。
続いて訪れたのは、西日本最大級のベース専門店で、ビギナーズクラスからヴィンテージに至るまでさまざまなベースを取り揃えるMIKI BASS SIDE。Kenは「いろんなベースやユーズドもあって、いいですね。ベースだけの店舗って昔はなかった気がする」と店内の印象を語ると、サイトウも「普通の楽器店だとベースは端のほうにちょっと置いてあるだけだったりするので、ベースがフィーチャーされているのはすごく素敵やなと思った」とうなずく。
Player IIへの反応は在庫が少なくなるほど好調の様子。MIKI BASS SIDEの月山庸平氏によると、特に Player IIシリーズではJazz BassとPrecision Bassが人気で、「前シリーズよりも音がグレードアップしている印象がありました。前シリーズは軽い個体が多かったが、今回はある程度質量があることが音が太くなったことに影響しているのかなと。弾きやすくてストレスがないのと、長く使えていい音が鳴るというのは楽器を続ける条件だと思うのでオススメです」とのこと。普段からPlayer II Precision Bassを使用し、最新アルバム『あい』の収録曲「2024」でも本機を使用したというKenは、「レコーディングの時、気持ち良いスタンダードなベースの音を出したくて使いました。育て甲斐がある1本だと思っています」と改めて魅力を語る。
楽器店での過ごし方についても話題に。サイトウとKenでそれぞれ違うようで、サイトウは「俺は試奏するタイプ。楽器店の端から端まで見てしまう。今は東京に住んでいるので、地元の友人から“この店舗のこのギターを試奏してきてほしい”と言われて、俺が弾いている動画を送ることもある(笑)」と語ったのに対し、Kenは「俺は試奏できないタイプ。他のお客さんのことが気になっちゃう。動画を見て音をチェックしつつ、気になるものを覚えておいて見に行くことはある」と明かす。このやりとりに月山氏は「楽器店としては試奏してもらって、そこで会話して広がるのが楽しい。Kenさんとはもう知り合いになったので」とKenに目線を送ると、Kenも「知り合えたからね(笑)」とうなずき、さらに話がはずむ。
最近はオンラインで楽器を購入する人が増えていることも話題に上がり、サイトウは「古いギターをオークションで探す楽しみもあるけれど、ほんまに欲しいものがあったり、気になるところがあるなら店舗に行って仕入れたり試奏したほうがいいと思う」と語ると、中尾氏も「木材なので同じモデルだとしても個体差があるから、実際に音を確認するのも面白いです」と勧めた。
最後に、これからギターを始める人に向けてw.o.d.の2人からメッセージ。
サイトウは「ギターはカッコいいから持ったほうがいい。楽しいことしかない。AとかEコードを押さえてバーン!と弾くだけでも気持ちいいし、もっとシンプルに“カッコいい”とか“楽しい”という感情で始めてもいいんじゃないかな」と語ると、Kenも「自分にハマるような音楽を探したり出会う中で、それを吸収することで楽器で発散できるので、ぜひいろいろな音楽を聴いてみて。ギターに限らず、何かしらで自分を出せる方法を見つけられたらいいな」とエールを送った。
w.o.d.
サイトウタクヤ(Vo, Gt)、Ken Mackay(Ba)、中島元良(Dr)からなる神戸発の3ピースバンド。圧倒的な音楽センス、ライヴパフォーマンス、ビジュアルワークで、類い稀なオリジナリティを見せつけるネオグランジバンド。音楽番組『バズリズム』の「これがバズるぞ2023」で 4位にランクインし、タワーレコードの「タワレコメンアワード 2022」に入賞。2023年4月には中野雅之(BOOM BOOM SATELLITES / THE SPELLBOUND)によるプロデュース楽曲「My Generation」を配信リリース。9月にはTVアニメ『BLEACH 千年血戦篇 -訣別譚-』オープニングテーマに起用されたシングル「STARS」を、11月にシングル「陽炎」をリリース。2024年10月23日にメジャー1stアルバム『あい』をリリース。それに伴い、全国24ヶ所を廻るリリースツアー〈I SEE LOVE Tour〉を11月より開催する。
https://www.wodband.com
三木楽器アメリカ村店&ベース専門店MIKI BASS SIDE
創業が1825年(文政8年)と歴史が長く、日本最古の楽器店とも言われる三木楽器は、各楽器に特化した専門店を大阪市中心部で展開。ギター、ベース、ドラム、ピアノ、エレクトーン、管楽器、DTM、DJから音楽雑貨小物まで、専門店ならではの豊富な品揃えを誇る。
三木楽器の数ある店舗の中でも、関西の若者カルチャーの発信地として連日多くの若者や観光客で溢れる大阪ミナミにあるアメリカ村は、アジアで初のフェンダー公式SHOP in SHOPとして、フェンダー製品販売に特化したフロアを擁する。公式ショップならではのエクスクルーシブモデルを始め、常時300本ほどの製品を展示。
https://www.mikigakki.com/ec/sp?F=Fender
ベース専門店であるMIKI BASS SIDEは、ビギナークラスからハイエンド/ユーズド/ビンテージまで全てのベーシストに満足いただける商品構成と、知識豊富なスタッフが常駐する、関西初の国内最大規模のベース専門ショップ。アンプやエフェクター、周辺機器においてもベーシストの欲求をしっかり受け止め、拘り抜いた商品まで広く深くカバーする。
https://www.mikigakki.com/ec/cmShopTopPageD.html