Squier® Special Interview | LAUSBUB
フェンダーの伝統を受け継いだ兄弟ブランドで、ビギナーからプロまで幅広いプレイヤーに支持されているSquier®(スクワイヤー)。2020年3月に同じ軽音楽部に所属していた2人の高校生によって結成され、YMOやCorneliusなどの国内アーティスト、クラフトワークやDAF(ドイチュ=アメリカニシェ・フロイントシャフト)といったドイツの音楽から色濃い影響を受けつつ、独自のポップネスで世界から脚光を浴び始めているニューテクノポップバンド“LAUSBUB”が登場。音楽に触れたきっかけ、そしてスクワイヤーギター&ベースの魅力について語ってもらった。
機材から新しい刺激が欲しい人にもオススメだと思います
― まずは音楽に目覚めたきっかけから教えてください。
高橋芽以(以下:高橋) もともと音楽を聴くことが好きで、高校で軽音楽部に入って、(岩井)莉子と出会って一緒にバンドをすることなってより音楽が好きになりました。莉子と出会ったことで新しい音楽に出会ったり、聴く音楽も変わりましたし。莉子と出会わなかったら聴かなかった音楽や、好きにならなかった音楽はたくさんあります。
― もともとはどんな音楽を聴いて、軽音楽部に入ろうと思ったんですか?
高橋 バンドの音楽を聴いていました。だから、電子音楽は全然聴いていなかったんです。莉子がCorneliusが好きだと話していて、初めて聴いた時にすごく面白いなぁと。
― 岩井さんが音楽に目覚めたきっかけは?
岩井莉子(以下:岩井) 大きなきっかけは、中学生の時にYouTubeでたまたま聴いたYMOです。それまでは日常的に音楽を聴いていなかったんですけど、テクノなどを聴くようになり、クラフトワークやDAFも好きになりました。
― それぞれ楽器を始めたきっかけを教えてください。
岩井 ギターを始めたのはYMOに出会う前でした。それまではピアノを弾いていたんですけど、中学1年生の時に弦楽器をやりたいと思って。ウクレレかギターかですごく迷ったのですが、やっぱりカッコいいのでギターにしました。クリスマスプレゼントにギターをお願いして、ゲットしてから練習し始めました。
― 当時の練習方法は?
岩井 インターネットで調べて映像を見ながら練習したり、初心者向けのコードでアレンジされた曲をコピーしたりしていました。
― 最初に買ったギターは?
岩井 すぐに辞めると思われていたのか、本当にビギナー向けのセットを買ってもらったのでメーカーは覚えていないです(笑)。
― すぐに辞めなかった理由は?
岩井 中学1年生の時にギターを手にしてから、しばらく触らなかった時期もあったのですが、YMOをきっかけにCorneliusのギタープレイを見ていく中で、自分もこういうギターを弾きたいと、理想のギターの音が自分の中で見えてきた感覚が生まれたんです。それからは、自分の出したい音が出せるレベルまで練習してみようと思うようになりました。
― 高橋さんはスクワイヤーのClassic Vibe 60s Mustang®️ Bass(Olympic White)を弾いてくださっていますが、ベースを始めたきっかけは?
高橋 楽器を始めたきっかけが、高校に入学して軽音楽部に入ってからなんです。部活の最初のミーティングでバンドを組む人を決めることになって、莉子とバンドを組んだんです。莉子はギターとかシンセをやりたいって言って、もう一人がドラムをやりたいと言っていたので、自然に“じゃあベースをやります”ってことで始めました。
― その頃の練習方法は?
高橋 最初は教則本を買おうと思ったのですが、パラパラと見て、あまりこれに沿ってやりたくないなと思って結局は買わなかったんです。最初は自分が好きな曲のベースを弾いているYouTube動画を見て、ポジションを確認しながら練習していました。
― 最初にコピーした曲は覚えていますか?
岩井 YMOの「Firecracker」をクルアンビンがカヴァーしたやつだよね?
高橋 その動画が莉子から送られてきて。知らない曲だったし、どこを弾いているのかも全然わからなくて、ちょっと困っちゃって(笑)。すごく恥ずかしい思い出です。
岩井 無理を言って申し訳なかったと思っています(笑)。
― よく折れずに乗り越えましたね!
高橋 コロナ禍でほとんどライヴもできなかったですし、LAUSBUBを始めるまではベースの練習に身が入らなかったんです。でも、莉子がLAUSBUBでやろうよって言ってくれて、二人での活動が始まってからは音楽を聴くようになったり、こういう曲を弾いてみたいな、この曲のベースカッコいいなって意識するようになって、そこからは楽しくなりましたね。
― 2020年3月結成ですから、ほぼ最初からコロナ禍での歩みですもんね。高橋さんがClassic Vibe 60s Mustang®️ Bassを選んだ理由や気に入っている点を教えてください。
高橋 私自身、楽器や機材のことがあまりよくわからないんです。最初に買った楽器も初心者セットで、それをずっと使っていました。でも知り合いに楽器に詳しい方がいて、次のベースはその方と一緒に選んでいく中で、オススメされたのがスクワイヤーのMustang Bassだったんです。デザインがかわいくて、落ち着いた色味で好きだなって。その時の気分に合っていたんですよね。
― 岩井さんは今回、スクワイヤーのContemporary Active Jazzmaster® HH(Sunset Metallic)をゲットされましたが、見た目の印象から教えてください。
岩井 ジャズマスターを選んだのは、衣装が真っ黒なことが多いので、ステージ上で目立つというか見ている人の印象に残るものがいいなと思ったのと、メタリック感というかギラギラした感じもありつつ、ヘッドとかいろいろなパーツが全部黒で統一されていてカッコいいなと思ったからです。新品のギターが初めてだったので、傷がついていない完全な状態のギターを手にしてすごく感動しました。
― すでにけっこう弾かれているんですか?
岩井 一度、ライヴで弾かせていただきました。もともとはフェンダーのムスタングを使っていたのですが、ジャズマスターに変えて少し重くはなったんですけど、肩から提げて手に持って弾いた時には違和感がなくて。むしろ、ムスタングとは違う弾きやすさがありますね。あと、パワーがすごくて驚きました。
岩井莉子:Contemporary Active Jazzmaster® HH | 高橋芽以: Classic Vibe 60s Mustang®️ Bass
― スクワイヤーはどんな人にオススメですか?
高橋 初心者にオススメだと思います。スクワイヤーのMustang Bassはショートスケールですごく弾きやすいですし、楽器の入り口としてもすごくオススメだと思います。
岩井 新品のギターをまだ手にしたことがない人にオススメだと思います。ちゃんとしたクオリティのものを触っておかないと、後々大変というか、わからないまま進んでしまうので。私も今回それを実感して、スクワイヤーブランドは本当にいいギターだと思いました。ギターを触ってからしばらく経って、機材から新しい刺激が欲しい人にもオススメだと思います。
― 活動2年目ですでに世界から注目され始めているLAUSBUBですが、この状況は予想をしていましたか?
高橋 全然。軽音楽部に入ってとりあえず組んだようなバンドだったので、想像もしていなかったです。卒業したあとも二人で音楽は続けていきたいなと思っていたんですけど、こんなに本格的になるとは思っていなかったですね。
― LAUSBUBの音楽は、一般的な同世代の人たちが聴いているような流行りの音楽とは明らかに違うと思うのですが、そこに対するアンチテーゼもあるのですか?
岩井 アンチテーゼまではいかないんですけど、イントロを1分以上にしちゃおうとか(笑)。周りがやっていないことをやりたいよねって話を芽以ともしています。
― そのクリエイティブの源泉はどこにあるんですか?
岩井 二人でオススメの音楽を教え合いながら一緒に聴いたり、好きな音楽を自分たちの作るものにどんどん反映させていくという考えが根本にあります。自分の好きなものをみんなにもわかってほしいという想いが、二人とも強い気がします。
高橋 それもありますし、音楽を好きになったのもライヴに行き、実際に音楽を浴びて、最高!と思った経験があったからなんです。そういう音楽体験を経て、自分たちでやってみたいと思ったというのはありますね。
― 楽器のビギナーへメッセージやアドバイスをお願いします。
高橋 最初は本当にわからないことだらけだと思います。でも、それでいいと思うんですよね。最初はまずは買ってみて、弾きたい曲があったらコピーしてみるのもいいと思うし、適当に弾いて“これカッコいいんじゃない?”というフレーズが生まれるかもしれない。正解はないので、自分が楽しいと思うような形で楽しめばいいと思います。
岩井 私も何もわからないまま進んでいく中で、気付きとか教えてくれる人が現れたり、楽器がきっかけで友達ができたり、いろいろな人脈が広がっていきました。ただ一人で部屋でギターを弾いたりベースを弾くのもいいけど、楽器はもっと人とのつながりが得られる媒体だと軽音学部に入って思ったので、ぜひ弾けない状態でも誰かとセッションしに行ったり、スタジオに行ったり、少しでもアクションを起こすとどんどん楽器を弾くのが楽しくなると思います。
― 楽器を始めたいけど、躊躇している人はどうしたらいいですか?
岩井 どんなものを買ったらいいか迷うと思うのですが、私は手に入れてからいろいろと考えました。とにかくゲットして、実際に触ってみて、自分の手を動かしてみることが重要だと思います。
高橋 私も楽器のことは詳しいわけじゃないけれど、持っちゃえば大丈夫だって思います。そんなに難しく考えることではないので、適当に音楽を流してそれに合わせて弾いてみるとか、それだけでも弾けているような気がするので。考えるよりも触ることが大事だと思うし、意外とイケるじゃん!って自分を思わせることが大事だと思います。
LAUSBUB
2020年3月、同じ高校の軽音楽部に所属していた岩井莉子(Gt,Syn,DJ)と高橋芽以(Vo,Ba)によって結成されたニューテクノポップバンド。北海道札幌在住。2021年1月、Twitterに投稿された動画が話題を集め、EggsやSoundCloudなどで週間チャート1位を記録。2020年4月30日に初のシングル曲「Get Stir Crazy」、7月10日に2ndシングル曲「The Catcher in the Die」を公開し、2021年6月18日には「Telefon」を、2022年6月1日には「Solaris」配信リリースしている。
https://twitter.com/officialausbub