
SESSIONS in TOKYO | ハク。
日本だけにとどまらず海外でのライヴも行っている、世界が注目する大阪発の4ピースガールズバンド“ハク。”が公開収録イベント〈FenderNews Public Recording with Haku. at Fender Flagship Tokyo〉に登場。この日は竿隊の3人、なずな(Gt)がMade in Japan Traditional 2025 Collection ’60s Stratocaster 、あい(Gt,Vo)がMade in Japan Traditional 2025 Collection, 60s Jaguar、カノ(Ba)がMade in Japan Traditional 2025 Collection ’60s Jazz Bassを使用したスペシャルなライヴのあとに、楽器を抱えたままインタビューに応じてくれた。
フェンダーは私にとって当たり前で身近な存在であり憧れのブランド
──まずは音楽と楽器に目覚めたきっかけから聞かせてください。
あい 中学校の時に吹奏楽部だったんですけど、顧問の先生が“音は大きいとか小さいだけじゃないんだよ”って教えてくれて。例えば最後の音も歯磨き粉を絞った最後のツンっていう感じ、ホイップクリームをツンってする感じで処理をするんだって、一つの音に意味を持たせてくれる方だったんです。私はパーカッションをやっていたのですが、音楽をきらびやかに彩るのは素敵だなと目覚め、それから音楽が好きになりました。
──ギターを始めたきっかけは?
あい 高校の受験勉強がとても嫌で、歩いていたらギターが安く売られているコーナーを見つけて“アコギいいじゃん”と思って。親に相談して買ってもらい、それからギターを弾くようになりました。思い返せば親自身も音楽をすごく聴いていたわけではなかったので、本当に偶然というか巡り合わせでハク。になりました(笑)。
なずな 私は両親が車とか家で音楽を流す人だったので、当たり前のように音楽がある生活でした。ギターを始めたきっかけは、小学6年生の時にクリスマスプレゼントでもらったギターです。中学の時に軽音楽部に入りたいと思って、友達とバンドを組んで軽音楽部で活動していました。
カノ 私は家族がドラムをやっていたり自分もダンスをしていたので、音楽は身近にあるものでした。昔から爆音を聴きにライヴハウスに行ったりしていたんです。ベースを始めたきっかけは、ギターのなずなに高校生の時に軽音に誘われて。家族がドラムをやっているから私もドラムができるもんやと思ったら、8ビートも叩けなくて(笑)。ギターもコードを押さえられへんからベースしか残っていなかったけど、ベースの低音がずっと大好きだったので始めました。
まゆ 3歳の頃からエレクトーンをやってて高校受験で辞めたんですけど、高校に入ってからもう1回音楽をやりたいなって。両手両足を使える楽器は何やろと思った時にドラムかなと思って、軽音部に入ってドラムを始めました。



──楽器を始めた頃の練習方法を聞かせてください。
あい 軽音楽部だったのでコピーバンドをするんですけど、淡々と譜面と向き合っていましたね。この譜面を弾き切るぞ!というのが練習法でした。
──憧れのプレイヤーは誰ですか?
まゆ この前、君島大空さんのライヴを見に行った時に初めて石若駿さんのドラムを見たんです。もうすごくて。叩いている途中にシンバルを外したりしてて、異次元のスタイルにすごく惹かれました。
カノ 私はハマ・オカモトさんです。実は普段からフェンダーのハマ・オカモトさんのシグネイチャーモデルを使っていまして、大好きです!
なずな 西田修大さんです。君島大空さんのライヴでも見ましたし、他のライヴを見に行った時も西田さんを見ることが多くて。何回見ても、見るたびに言葉が出ないっていうよりも口が開いちゃうというか、そんなギタリストで大尊敬です。
あい ギター&ヴォーカルでいくと、サカナクションの山口一郎さんがめちゃくちゃリスペクトです。音楽を聴くようになって、自分で詞を見て考えることが好きだって気づかせてくれたのが山口一郎さんだったので尊敬しています。
──フェンダーというブランドはどんな印象ですか?
なずな 今使っているギターもフェンダーで、一つ前に使っていた赤いテレキャスもフェンダーで、私にとってすごく当たり前で身近な存在であり憧れのブランドです。
カノ 私も楽器と言ったらフェンダーのイメージがありました。なので、最初からフェンダーのベースを持っていました。やっぱり持っていて安心するというか、カッコいいだろって自慢したくなる楽器たちがたくさんある印象があります。
──スタジオでケースから出した時にフェンダーだぞ!って。
カノ そう! デザインもかわいいなって。今日弾いたMade in Japan Traditional 2025 Collection ’60s Jazz Bassのようなデザインのモデルはあまり持ったことがなかったんですけど、自分に馴染むように、ずっと使い続けようと思えるベースです。
あい 中学生で楽器を持つ時、まずはブランドがたくさんあるって知らなかったんです。でも、最初に見たのがこのフェンダーのFの文字でした。なずなも言ったように身近でもありますし、楽器屋さんに行った時もすぐに試しやすいぐらい種類が置いてあって、すごく大きい会社なんだろうなっていうイメージでした(笑)。




──今日は竿隊の3人にMade in Japan Traditionalシリーズを演奏してもらいましたので、そのインプレッションを教えてください。なずなさんは普段からストラトを弾いているんですよね?
なずな そうなんです。いつもストラトです。
──普段使っているストラトと比べてMade in Japan Traditional 2025 Collection ’60s Stratocaster(Black Pearl)はどう違いますか?
なずな あまり見たことがないゴールドパーツに惹かれたのと、サウンドがめっちゃストレートだなって。どんな人でも弾きやすいし、どんなバンドにも馴染むギターだと思います。アンプをつないでいない時も鳴りが全然違うというか、すごくストレートで抜ける感じがします。4人で合わせた時も“何かいつもと違うね”ってみんなに言われて。今持っているストラトと2本使いできると思いました。
──どんな曲に使ってみたいですか?
なずな ハク。の曲だったら「奥二重で見る」が一番馴染むと思います。
──カノさんはMade in Japan Traditional 2025 Collection ’60s Jazz Bassですね。
カノ ラインが入っているのがすっごくかわいくて。パッと見た時に印象に残るのと、色味もすごくいいなと思ったのが第一印象でした。もともとはプレベを使っていますが、ジャズベの低音をじっくりどっしりと作れるのが素敵なので、低音好き、ベース好きにはいい1本かなと思います。
──音の立ち上がりや粒立ちはどうですか?
カノ 出したい音だったり、こういう曲ならこういうタッチで弾いたらいいよね、みたいな音がしっかりと前に出てくれる印象です。だけど歌の邪魔もしなくて、守ってくれるような音色が出せると思います。
──普段はプレベなわけですが、ハク。で弾いてみたい曲があれば理由とともに教えてください。
カノ なずなと一緒で「奥二重で見る」はやっぱりいいなって思ったのと、先ほど演奏させていただいた「南新町」も出したいところがすべて出てくれるし、ハイフレットに行く時がめっちゃ気持ちいいんです! あと、「自由のショート」も素敵な音色で出せるなって思いました。それこそ本当にベースの低音が好きで、素直な人にオススメだと思います(笑)。
──あいさんはMade in Japan Traditional 2025 Collection, 60s Jaguar(White Pearl)です。見た目はいかがでしょうか?
あい いつも黒のテレキャスを使っているんですけど、対照的な色だから似合うか心配だったんです。
観客 (拍手)
あい 似合ってるっぽいです(笑)。嬉しいです。あと、ボディの曲線が人のボディラインみたいに見えるのがすごくお気に入りのポイントです。
──テレキャスよりもボディが大きいと思いますが、そのあたりは気にならず?
あい あまり気にならなかったですね。でも、ブリッジミュートをする時にいつもと使用感が違うからすごく新鮮で。いろんなギターに触れる楽しさを知れるきっかけになりました。
──音色は?
あい ストロークを弾いた時に生音でもすごくキラキラしているんですよ。どんな曲に合うんだろうと弾いてみたら「自由のショート」のサビがすごく広がる感じがして。あとは「あいっ!」のCメロとか、グッとみんなと前に出るサウンドがめちゃくちゃ良くてライヴでも使いたいと思いました。
──今日のライヴでもかなりオルタナなパートがありましたが、Jaguarがすごく合う印象を受けました。
あい テレキャスしか使ったことなかったので新しい発見がたくさんあって、意外にこれくらいギラッとさせたほうがいいんだなと。今作っている新曲でも使ってみたいと思いました。
──どんな人にオススメですか?
あい え、難しいなぁ。目立ちすぎたくはないけど音で目に留まりたい人。“あの人めちゃくちゃギターの音がデカい!”じゃなくて、フレーズとかで目に留まってほしい人にオススメです。



──9月にはカナダでのツアーが決定するなど、バンドの勢いも止まらない感じですが今後の目標や夢を聞かせてください。
カノ やっぱり海外にはもっと行きたいですよね。
あい 今年初めていろんなフェスに出させていただくんですけど、フェスで遅い時間帯に出たいなって。あと、将来的にはホールツアーもやってみたいって話してます。
──これから楽器を始めようと思っている人、そしてビギナーの人へメッセージやアドバイスをお願いします。
まゆ ドラムはスティック2本だけで始められるので、とりあえずスティックを買ってほしいです。自分も最初は8ビートなんて全然叩けへんしリズムもバラバラやったけど、ドラムが好きっていう気持ちがあれば絶対にできるので、続けてほしいと思います。
なずな 音楽を始めるには何歳からでも遅くないと思うので、迷っている方がいたらぜひ今から始めてみてほしいのと、楽しむ気持ちがあれば何でも続けられると思うので、その気持ちを持ってギターなりベースなりドラムをやってほしいなと思います。
カノ とりあえず音を鳴らしてみる。そしたらたぶんのめり込むので、自分の好きなフレーズを弾いたりしてください。私は練習が苦手だったんですけど、たまにベースと一緒に寝ちゃうことがあるんですよ(笑)。楽器も寄り添ってくれるので、身近に置いて大きい音で鳴らしたら、ずっと続けようっていう気持ちがどんどん増していくと思うので、軽い気持ちで触ってみたらいいと思います。
あい 私はもともと楽器を弾くつもりはなかったんですけど、楽器を触って作詞作曲をするようになってから聴く音楽の幅がすごく広がったんです。そこで違うジャンルの良さとか、ロックの中にも違うテイストを入れてみようとか、もっと音楽が好きになったんです。音楽をたくさん聴いて好きになれば、自ずと楽器も好きになってくのかなと個人的に思いました。


ハク。
2019年結成の大阪を中心に活動する平均年齢22歳の4ピースバンド。揺れ動く感情の表と裏を、透明感があり自由で芯があるヴォーカルあいの歌声と、POPSの中にUK/USインディの影響を感じさせるサウンドで表現。
2022年1月に初のミニアルバム「若者日記」をリリース。2023年8月9日1st Full Album「僕らじゃなきゃダメになって」をリリース。2024年Digital Single「dedede」、「頭の中の宇宙」をリリース。テレビ東京系「シナぷしゅ」12月のつきうたに選出された「あいっ!」をリリース。2025年1月8日には新曲「奥二重で見る」を加えた全4曲入りのデジタルE.P.「Catch」をリリース。リリースに伴う東名阪にて開催のワンマンツアーが全公演ソールドアウト。5月2日に映画「6人ぼっち」主題歌となるDigital Single「南新町」をリリース。8月9日には自主企画「ハク。の日」を心斎橋Music Club JANUSにて開催する。
https://hakumaru.com/