The Players | 竹内アンナ
多様なサウンドをもたらす刺激的な楽器を求める、次世代のミュージシャンのためにデザインされた「Acoustasonic Player Telecaster」。唯一無二の音世界でシーンを切り開くアーティストに、その前衛的なモデルのインプレッションを聞くとともに、ギターとの関係について迫る「The Players」。第2回目は竹内アンナが登場。
自分が聴いて心が踊るかどうか、体が勝手に動きたくなるプレイであるかどうかを大事にしています
― 生まれはロサンゼルスなんですよね?
竹内アンナ(以下:竹内) はい。生まれはロサンゼルスなんですけど5歳くらいまでしか住んでいなくて、この春、大学を卒業して上京するまではずっと京都に住んでいました。
― となると、音楽に目覚めたのは日本に戻ってきてからですか?
竹内 そうですね。ギターを始めようと思ったのは日本に来てからです。もともと母が音楽を聴くのが大好きで、母が作った邦楽や洋楽、新旧ジャンルを問わないプレイリストを、小さい頃から車の中で聴いて育ちました。音楽を好きになった原点は、その頃に聴いていたアース・ウィンド・アンド・ファイアーの「セプテンバー」だったんです。ギターを弾きたいなと思ったのは、小学校6年生の時にBUMP OF CHICKENを聴いてからでした。
― BUMP OF CHICKENに出会って、すぐにギターを手にしたのですか?
竹内 ちょうど中学校受験の時期で、嫌になってYouTubeに逃げ込んだ先にバンプがいたんです。自分にとってはすごく運命的な出会いだったので、受験が終わって合格したらすぐにギターを買いました。最初の1カ月は独学で頑張ったのですが、“あ、これ無理や”と思って(笑)。しっかり弾けるようになりたかったから、ギターの師匠のところに通い始めました。それまでは習い事とか全然続かないタイプだったのですが、ギターに関しては“これだったら続けられそう”と思ったんです。
― 影響を受けたギタリストは?
竹内 今お話ししたアース・ウィンド・アンド・ファイアーやBUMP OF CHICKENはもちろんですが、ギタリストとしてはジョン・メイヤーに一番影響を受けています。
― バラバラですね(笑)。
竹内 見事にバラバラなんです。あとはK-POPも大好きで、曲作りに関してはK-POPの影響をかなり受けています。自分の中でジャンルの境界線がなくて、聴いて好きだと思ったらひとつの大きな袋にドカン!と入れて、その中で勝手に混ざってアイディアを持ってくるんです。
― 好きな音楽に共通するポイントは?
竹内 体が勝手に動いちゃう、踊り出したくなっちゃうところは、好きな曲に共通しているポイントだと思います。曲を作る時も、自分が聴いて心が踊るかどうか、体が勝手に動きたくなるプレイであるかどうかはすごく大事にしていますね。
― 初めてフェンダーのギターに出会ったのは?
竹内 楽器屋さんでは当然目にしているのですが、実際にフェンダーを弾き始めたのは2年くらい前にマネージャーさんに貸してもらってからです。
― フェンダーギターのイメージは?
竹内 初心者でも手に取りやすいギターがたくさんあるなと思います。もしも自分が初めてエレキギターを買うんだったら、フェンダーを選んでいただろうなって。私はずっとアコギを弾いてきたので、エレキに関しては特別詳しいわけではないのですが、フェンダーのエレキを制作やライヴで弾かせてもらうと、どんな曲にも合うんです。すごく曲に馴染むからこそ、エフェクターをかけてちょっと面白いほうに持っていきたくなるんですよね。
― そして、今回はAcoustasonic Player Telecasterという新しい仲間を手に入れました。
竹内 手に入れてしまいました(笑)。本当に楽しいです。大きく分けるとアコギ、エレキ、そしてその中間の3種類のヴォイスがあるのですが、中間のポジションが特に気に入っています。今まで体験したことのない、弾いたことのない音だったので、この未体験の音にインスパイアされて曲が浮かんできますね。すごくアイディアの源になってくれます。ちょうど制作中なので、Acoustasonic Player Telecasterだから弾きたい曲があるなぁとすごく思いました。アコスタソニックという“新しいジャンルの音”だと感じています。
― アイディアの源になるということですが、どのようなシーンで使ってみたいですか?
竹内 ライヴだったら、アコギの音もエレキの音も両方ルーパーをかけて試してみたいですね。アコギとエレキを同時に弾くって、本来は一人ではできないことですが、Acoustasonic Player Telecasterだったら簡単にサウンドが行き来できるし、音を重ねることもできる。曲の途中で音色を切り替えたらお客さんも“おぉ!”って驚きますよね。パフォーマンスとしても面白いことができるなと思いました。
― さて、もうすぐ2021年も終わろうとしていますが、この1年間はどのような活動を?
竹内 デビュー3周年ということもあって8月に配信シングル「ICE CREAM.」と11月に配信シングル「Now For Ever (with AFRO PARKER)」をリリースしました。その中で、今までやったことのないサウンドにトライしてみたりAFRO PARKERさんという7人組のヒップホップ・グループとコラをしました。そんな大人数でコラボをしたのが初めてで、みんなと曲作りをしたのも自分の中ではすごくいいトライだったと思っています。
― 最後に、ビギナーに向けてメッセージをお願いします。
竹内 私もギターを始めたきっかけは、漠然と“カッコいいから私もやってみたい”というフワッとした理由だったのですが、そんな理由でもこうやって10年は続けられています。きっかけは何でもいいと思うので、とにかくまずは始めてみてほしいなと思います。難しい壁がたくさん出てくると思うけれど、1日1分でもいいから触ることを積み重ねたら、いつの間にか弾けるようになっていると思います。苦だと思わずに、“とにかく楽しいほうへ”を想像して、ギターと仲良くなってもらえたらなと思います。
フェンダーの革新的なAcoustasonicプラットフォームは、Acoustasonic Player Telecasterによって進化を続けます。このアコースティック/エレクトリックギターは、6つのユニークなヴォイシングにより、その個性を確固たるものにします。洗練された3ウェイスイッチングが、アコースティックトーンとエレクトリックトーンを隔てなく、自在に行き来することを可能にします。
竹内アンナ
1998年4月25日、アメリカ・ロサンゼルス生まれ京都出身。ポップミュージックを基盤にしつつ、その世代や生い立ちからジャンルに捉われない解釈、卓越されたギタープレイで熱心な音楽ファンから、また同世代のアイコンとしても注目されているシンガーソングライター。自信の活動以外にも、KinKiKidsや伊藤美来、菅沼千紗、UNCHAINなどへの楽曲提供やCM歌唱なども行っている。
アコースティック・ギターにスラッピングを取り入れたプレイスタイルと、透明感のある歌声が話題になり、2018年にアメリカ・テキサス州オースティンで行われた大型フェス〈SXSW 2018〉に弱冠19歳で出演。合わせてニューヨークからサンフランシスコまで、全米7都市を回る〈Japan Nite US tour 2018〉にも参加。
帰国後、地元関西限定で急きょCDをリリース。表題曲「alright」が全国のラジオ局で大プッシュされ、同年8月8日にテイチクエンタテインメントより4曲入りE.P『at ONE』でメジャーデビュー。収録曲「ALRIGHT」の勢いはさらに加速し、全国22カ所のパワープレイを獲得。
2020年3月18日に待望の1stアルバム『MATOUSIC』をリリース。収録楽曲「RIDE ON WEEKEND」は、WOWOWオリジナルドラマ『有村架純の撮休』主題歌としても話題になった。
10月7日に4枚目となるE.P『at FOUR』を発売。J-WAVE「TOKIO HOT 100」CM楽曲「Love Your Love」、イギリスのR&BバンドMamas GunのフロントマンAndy Plattsとの共作「Striking gold」、フジテレビ系列『セブンルール』インフォマーシャルソングであり、FM802の10月度ヘビーローテーション楽曲「+imagination」などが収録されている。
2021年4月より、全国13カ所26公演のツアーを開催。各地で完売が続く中、同時に過去の楽曲をアコースティックでセルフカバーし3作連続配信をした。
デビュー3周年の8月8日に「ICE CREAM.」のリリース、11月10日にはヒップホップバンド、AFRO PARKERとのコラボ楽曲「Now For Ever (with AFRO PARKER)」をリリースした。
https://takeuchianna.com