Fender Flagship Tokyo Special Event Vol.1

ブランドの世界初の旗艦店として、連日多くの人々が訪れているFender Flagship Tokyo。7月29日には、フェンダーアーティストであり日本を代表するガールズバンドでもあるSCANDALのHARUNA(Vo,Gt)、MAMI(Gt,Vo)、TOMOMI(Ba,Vo)を招いたイベント〈Fender Flagship Tokyo Special Event Vol.1〉が開催された。その様子をレポートする。

楽器を通して今までにない近距離で触れ合ったSCANDALとファン50名

オープニングセレモニー以来の来店という3人は、Fender Flagship Tokyoについて“さまざまなモデルがディスプレイされていて、博物館みたいで見ているだけでも楽しい(MAMI)”、“こんなにもたくさんのフェンダーアンプが並んでいるのを初めて観ました。あの空間でPVを撮ることもできちゃいますね(TOMOMI)”、“いろんな種類のギターがあるので、自分の求めるギターに出会えると思います。店頭に出ていないカラーもあるそうなので、ぜひ好みの1本を探してみてほしいです(HARUNA)”と印象を語った。


イベント前半のトークセッションでは、7月中旬にブラジル・サンパウロで開催された音楽イベント〈Anime Friends 2023〉に参加した時のエピソードを聞くと、“ブラジルに行くのは初めてだったんですけど、8000人ほど収容できる大きな会場がパンパンになるくらい人が集まってくれたんです。しかも「瞬間センチメンタル」や「HARUKAZE」といったアニメのテーマソングになった曲ではみんなが大合唱してくれて……ものすごく感動しました(HARUNA)”、“遠く地球の裏側にSCANDALの音楽を聴いてくれているファンの人たちがいるんだ!ってことを実感できて、すごく嬉しかったです(MAMI)”、“本当に感動しました。ブラジルのファンの皆さんと直接お話しする機会にも恵まれたんですが、「この瞬間を15年待ち続けていました」と泣き崩れる方もいらっしゃって。私もつられてグッときちゃいました(TOMOMI)”と熱を込めて語ってくれた。また本イベントの模様を配信していたインスタライブ上では、“現地(ブラジル)でライブを観ました!”というファンからコメントが届くなど、彼女たちの世界規模の活躍ぶりが垣間見られたのも印象的だった。

また、8月21日に大阪なんばハッチにて開催される周年イベント〈SCANDAL 17th ANNIVERSARY『世界一』〉について話が及ぶと、“SCANDALを結成したのが2006年8月21日。それから17年にわたって活動してきたのですが、これはメンバーチェンジなし/休止期間なしで活動し続けてきたガールズバンドの世界最長記録になるそうです。なので今回、ギネス世界記録™️の認定員に会場へ来ていただいて、イベントでギネス世界記録™️に挑戦することになりました。今からドキドキしています(HARUNA)”、“結成した当時は、人生の半分以上にわたってバンド活動を続けられるとは思ってもみませんでした。それが、あと1ヶ月で世界一になれるかもしれないってところまで来ることができて……改めてすごい人生だなって感じています(MAMI)”、“今からドキドキしています。イベントでギネス世界記録™️に認定されたら文字どおり世界一のバンドになるわけで……そうなったらファンのみなさんは世界一のファンになるわけです。なので、ぜひ世界一のファンとして自覚を持って(笑)、生きていってもらいたいです(TOMOMI)”とイベントを前にした気持ちを語る一幕も。

そして話題は、昨年に発売された彼女たちの新たなシグネイチャーモデルへ。「今自分たちが本当に欲しいモデル」を具現化したというニューギアについて、それぞれこだわりを語ってもらった。

“今回のニューモデル「BOOST」は、前回のシグネイチャーモデルよりも力強いサウンドを求めて、ハムバッカー仕様のTelecaster Deluxeにヒントを得て作りました。ボディ材はマホガニー、ピックアップはショウバッカーという組み合わせなので、歪ませた時には分厚くて骨太なサウンドを作ることができます。見た目に関しては、高級感がありつつも可能な限りシンプルにしたいと考えていて。手にした人が長く使い続けられる「飽きのこないシルエット」を意識してデザインしました”(HARUNA)

“私のニューモデルの名前は、「OMOCHI」ちゃんです。初めてこのカラーリングを目にした時に、「きな粉餅みたいでかわいいな」って感じたのが由来ですね。ピックアップカバーには、私がデザインした和テイストの幾何学模様を刻印しているのもポイントです。コントロールは、マスターボリュームとマスタートーンのみというシンプルな仕様です。実は、ストラトをブリッジミュートで弾く時に右手の小指がマスターボリュームに当たってしまう癖があって……より自分が快適にプレイできるようにノブを一つ取りはずしました。音に関しては、クリーントーンでコードを弾いても弦の1本1本が分離したキレイな音を鳴らすことができるし、ハードに歪ませてミュートリフを刻んだ時はヤンチャでカッコいいパワフルな音を響かせることもできます。このギター1本だけで幅広い音楽性の楽曲に対応できるのは、大きな特徴だと思います”(MAMI)

“1960年~1961年製のジャズベースの初期モデルだけに搭載されていたスタックノブに憧れがあったので、今回の自分のモデルに取り入れてみました。このスタックノブは、フロントとリアのピックアップに対して個別にボリュームとトーンをコントロールできるので、ベース本体で音を細かく調整していけるんです。きっと自分の好きな音を見つけやすいと思います。それと「クリアフィエスタ」というカラーリングは、フェンダーのスタッフさんと何度も協議を重ねて完成させました。ボディの木目が見えるほど薄い塗装で仕上げているため、光の当たり方によってフィエスタレッドの色が変化して見える絶妙なカラーリングになっています。あとは、ネックエンドにヒールカット加工を施してあるもポイントです。ハイポジションがめちゃくちゃ弾きやすいんですよ! 来るものを拒まないオールマイティな1本に仕上がっているので、ぜひ試奏していただいて、このベースの魅力を感じてもらいたいです”(TOMOMI)


イベントの最後には、“SCANDALがきっかけで、楽器を演奏する楽しさを知ってくれたらうれしいです(HARUNA)”、“ショップにあるいろんなギターを試奏して、たくさん遊んでいってほしいです(MAMI)”、“ファンの皆さんと楽器を通して触れ合える機会はなかなかないので、今回みんなに会えて嬉しかったです”とメッセージを贈り、短い時間ながらも充実したイベントは幕を閉じたのだった。

イベント終了後にはこの日に各シグネイチャーモデルを購入した方を対象に、サイン入りトートバッグを直接プレゼントするミート&グリートが行なわれ、なんとそこでは購入したギターにもメンバーからサインを入れてもらえるサプライズがあるなど、Fender Flagship Tokyoでしか体感できないプレミアムなイベントとなった。タイトルに“Vol.1”と銘打たれているように、今後もさまざまなアーティストを招いた貴重なイベントが開催される予定なので、今後もFender Flagship Tokyoの動向をぜひチェックしてほしい。

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