Fender Flagship Tokyo First Anniversary Special Night

2024年6月30日にオープン1周年を迎えたFender Flagship Tokyo。音楽を愛するすべての人のためにデザインされたフェンダーの旗艦店には、これまで国内外から数多くのファンが訪れている。この度オープン1周年を記念し、6月26日〜7月2日まで〈FIRST ANNIVERSARY CELEBRATION WEEK〉を展開。その前夜祭として行われた〈First Anniversary Special Night〉の模様をお届けする。

フェンダーでつながった奇跡の共演も!
“Play Guitar, Play Fender”を感じられた一夜

イベント当日、会場となるFender Flagship Tokyoに入ると、右手の壁に大きく展示されていたのは、1周年を記念して生産された「Made in Japan Art Canvas Hokusai」の3モデル。世界に知られる浮世絵師、葛飾北斎の代表作『富嶽三十六景』に収録された作品(神奈川沖浪裏など)からインスパイアされて製作されたギター。“プレイヤーたちが自分自身を表現できるように”というコンセプトで、アッシュ材にホワイトサテンフィニッシュを施したボディはまるでキャンバスのようで、その上に名画がフィーチャーされている。また、ギターに加えて神奈川沖浪裏デザインの缶に入ったピックも登場。フェンダーの旗艦店が原宿/表参道エリアに作られたことも含め、フェンダーの日本へ対する大きなリスペクトが感じられた。


さらに、1周年を記念した限定モデルとして作られ抽選販売された「Made in Japan Fender Flagship Tokyo First Anniversary Urushi Stratocaster, Tsuikoku」も展示されていた。これは、日本古来の塗料である“漆”が使われたStratocasterで、最高峰の漆職人の一人である『未空うるし工房』の岩原裕右とのコラボレーションモデル。漆黒美とゴールドパーツの対比が“和”の美しさと唯一無二の存在感を放っていた。


1階フロアにはさらに、フェンダーの洗練されたアパレルブランド『F IS FOR FENDER』から販売されるアニバーサリーグッズなども展示販売。例えば、Stratocaster70周年記念を合わせたTシャツやトートバッグなど。他にも1周年記念のマグカップやグラスなど、フェンダーファンであればチェックしておきたいグッズばかり。


イベントのオープニングを飾ったのは、書家/現代美術家として国内外に知られる柿沼康二。紅白の塗料を使い、筆や手、全身を使った躍動感あるライヴペインティングを披露。フェンダーのロゴが浮き上がった1周年限定製品を展示するウォールが、華々しく彩られた。


そして、フェンダーの中でも最上級のギターが作られるCustom Shopの展示エリアとなる3階では、日本のレジェンドミュージシャンであり、StratocasterやMustangの名手としても知られるCharによる貴重なスペシャルトークショーが行なわれた。トークショーでは、Charがカリフォルニア州コロナにあるフェンダー工場を訪れた際のエピソードを披露。なんと自身のモデルに載せるためのピックアップを、伝説のピックアップ職人であるアビゲイル・イバラに薦められ、彼女のマシンで巻いてみたというから驚きだ。


ちなみにCustom Shopからは、TUBEのギタリスト春畑道哉の初代シグネイチャーモデル「Michiya Haruhata Stratocaster White Blonde」がこの期間特別に限定リバイバルとして受注生産され、1周年記念モデルである「Fender Flagship Tokyo Exclusive 70th Anniversary 1954 Strat with Gold Hardware Black」も4機種登場した。

さらにこの日は、フェンダー初となるオリジナルコーヒーショップ『FENDER CAFE』が入る地下フロアの特設ステージで、Charによるスペシャルライヴも開催された。同カフェでは、Fender Flagship Tokyoの1周年とStratocaster70周年を祝うオリジナルブレンド『1954』が登場。また、人気ブレンド『In-Tunes』を使ったコーヒーゼリー ティラミス(かき氷)も期間限定(6月26日〜8月31日)で提供されるという。

スペシャルライヴの前には、代表取締役社長でありアジアパシフィック統括のエドワード・コールが挨拶。


「レオ・フェンダーは“アーティストは天使であり、彼らに羽ばたくための翼を与えることこそが、我々の使命である”と言っています。そしてその志は今も息づいています。すべてのアーティストの音楽の旅をフェンダーはサポートしています。そして重要なことは、この旗艦店が過去78年間において、フェンダーギターやベースを手に、音楽で世界を変えた偉大な国内外のアーティストを称える記念碑でもあることです。フェンダーはあなたのブランドであり、あなたのホームなのです」

最高のイベントの締めくくりは、フェンダーギターを手に日本の音楽シーンを席巻したCharのスペシャルライヴ。愛用する1959年製のバーガンディミストフィニッシュのStratocasterを手に、Precision Bassを弾く澤田浩史、ドラムの古田たかしと共に登場。歪んで分厚い独創的なStratocasterのクールなトーンが会場を圧倒した。途中、急きょ来場者にセッションを呼びかけ、なんと2人目に登場したのはL’Arc-en-CielのギタリストであるKen。フェンダーギターでつながったアーティストたちが、奇跡の共演を果たした。


Fender Flagship Tokyoの1周年記念のプレイベントは、まさに“Play Guitar, Play Fender”を感じられる一夜となった。今後もFender Flagship Tokyoは、すべてのアーティストにインスピレーションという翼を与える、特別な場所となるはずだ。

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