Fly with Fender Vol.2 | Shun(TOTALFAT)

FLY WITH FENDER

平日16時からInterFM897で放送中のTHE DAVE FROMM SHOW内にて、毎週月曜日にフェンダーとのコラボコーナー “FLY WITH FENDER” がスタート! 第2回目のゲストはTOTALFATのShun(Vo,Ba)。Dave Frommとジョー横溝の2人のDJと繰り広げられた、8月19日、8月26日に放送された模様をお届けします。

グリーン・デイの「DOOKIE」
それで完全にやられちゃった
 

Dave  今回のゲストはTOTALFATのShunさんです。よろしくお願いします!

Shun  よろしくお願いします!

Dave  人生で初めてロックでFlyした瞬間を覚えてますか?

Shun  俺、メンバーきっての想い出番長なんですよ! なので、そこらへんは涙なくしては語れないことだらけですね。

ジョー  じゃぁ今日は熱く語ってやってくれよ!

Shun  自分がロックにやられた瞬間、最初に洋楽を聴いたきっかけってジャミロクアイなんですよ。中学1〜2年くらいのときにCMで流れているジャミロクワイの曲を聴いて、“何だこれ? カッコいいな”と思ったのが最初で。それから、4コ上の兄貴が高校の友達からグリーン・デイのアルバム「DOOKIE」を借りてきて、それで完全にやられちゃって。そういうヤツが世界に何千万人いるんだっていう話ではあるんですけど(笑)、僕もそのワンオブだったわけです。でも、僕がグリーン・デイのヤバさを感じたのってギターと歌だったんですよ。で、そこから“何だこのジャンル?”と思って。パンクっていうカッコいい音楽があるんだ、他にも聴いてみたい!といろいろとディグって、ベーシストとして一番心を持っていかれたのがランシドでしたね。

ジョー  ランシドと出会ってベースをやろうと思ったってこと?

Shun  ランシドに行き着いた時にはすでにベースを始めていて、これは半端じゃないってことになったんです。ちなみに、ベースをやるきっかけはグリーン・デイのライヴだったんですよ。中3の時にグリーン・デイが「NIMROD」をリリースして、ジャパンツアーを観に行ったんです。埼玉から電車で2時間ちょっとかけて、舞浜にあった東京ベイNKホールに行って。ライヴを観ていたら、ベーシストのマイク・ダーントの手の振りから、自分の胸に届く衝撃がズンズンズンズンドンドンドンドンくるわけですよ。あの楽器ってこんなに俺の胸を叩いてくるのかと思って。

ジョー  さすが想い出番長! いいこと言うな〜。

Shun  そうなんすよ! マジでベースってカッコいい楽器じゃないか!と思って。

Dave  ギターでもなくドラムでもなくベースだったと。

Shun  はい。実はグリーン・デイの「DOOKIE」を聴いた時に、友達の兄貴からギターを中古で売ってもらって練習していたんです。でも、ライヴから帰ってきて“俺、ギターじゃないわ。ベースだぜ!”と思って、兄ちゃんの友達から“すみません、ベース貸してください”と言ってフェンダーの黒いJazz Bassを貸してもらって。で、「DOOKIE」に収録されている「LONGVIEW」っていうベースから始まる曲があるんですけど、それを弾いたんです。でも、どんなに弾いてもどんなに頑張っても、あの時に俺が胸で感じた音は出ないんですよね。“どういうことだ?”、これはベースの鍛錬の道は長いぞと思って。でも、俺も上手くなったら将来あの音が出るんだろうなと。上手くなったらヤツらの胸を叩けるんだと。それで高校に入ってから、いろんな日本のパンクバンドを観に行くようになって、BACK DROP BOMBというバンドのライヴで転換のサウンドチェックの時に、ドラムテックがキックをボンボンって踏んだんですよ。その時に“あれ? あの時に胸で感じた音、こっちの音かもしれない…”と思って。

Dave  勘違いしてた(笑)?

Shun  勘違いしてた。俺がベースだと思ってくらっていた音、バスドラムの音じゃねーか!と(笑)。

ジョー  想い出番長、勘違い!?

Shun  そうです(笑)。でもこれってグリーン・デイの妙技で、マイク・ダーントの右手の振りとドラムのトレ・クールのキックが完全にシンクロしていたわけです。8ビートの神様なんですよ。俺は何も知らない状態で行ったから、てっきりマイクの右手からあのドンッドンッ!って音が出ていると思っていて(笑)。

Dave  確かに子供にはわからないだろうね。

Shun  わかんないっすよ! まぁ勘違いから始まったんですけど、その時に俺はベースの楽しさとかベースのカッコ良さに取り憑かれていたし、ランシドというバンドにも出会っていたし、今さら戻れねぇし、もうベーシストになろうって。

Dave  じゃあここでランシドの曲を聴きましょうか。

Shun  これにはやられましたね。この曲、ベースソロがやばいっす!


 
ステージ1本ですべてがチャラにできる
音楽ってスゲェって思った
 

Dave  ランシドの「Maxwell Murder」をお送りしました。

ジョー  これがTOTALFATのShunをFlyさせたロック!

Shun  ハイ。大気圏超えました、これは。

Dave  そう言えば、さっき話していた借りたベースって、もう返したの?

Shun  それが…まだ返してないんです(笑)。

ジョー  返してないの!?  借りパクじゃん!!

Dave  いつの時代の話?

Shun  中2なんで…もう20年以上も前ですね(笑)。一生借りてる感じですね。

ジョー  貸した方はもう覚えてないかもね?

Shun  向こうは覚えています。しかも向こうは“俺はTOTALFATのShunにベースを貸した”って自慢してます。さらに言うと、俺の人間性もどうかと思うんですけど、今はグッドモーニングアメリカのたなしん(Ba,Cho)に貸しているという(笑)。

ジョー  (笑)。さて、スタジオにはフェンダーの新製品、MADE IN JAPAN MODERN JAZZ BASSがあります。これをShunさんに弾いていただこうと!

Dave  Shunにとってベースを選ぶ時はどこが肝心なの? 見た目とか、音とか、弾きやすさとか?

Shun  すごくミクロな話をすると、弦のテンション感がすごく大事で。ベースってご存知の通り、基本的に弦が4本張ってあるんですけど、この弦にかかっている張力が安定して強めなほうが僕は弾きやすくて。あと、TOTALFATというバンドの速いサウンドにも合っているなと思いますね。テンションがあるほうが、音の立ち上がりが断然速いんですよ。低音ってスピードが遅くなりがちなんですよね。楽器のセットアップとかアンプの音作りによって、ローの飛び方は全然違うので。そういうところで、自分に合う楽器だったり他のバンドを見て“ああ、このベーシストは自分たちの音楽にすごく合ったベースを使っているな”って客観的に見ていますね。

Shun  テンション感はばっちりですね。これは裏通しといって、弦をボディの裏側から通す仕組みになっているんですけど、僕が使う機材においては裏通しがマストです。TOTALFATは半音下げチューニングが基本だったり、曲によってはドロップC♯にする曲があるので、この裏通しで弦を張る際にできるだけ角度をつけて張力を上げることが大事なんです。それと、今のラウドロックシーンってダウンチューニングが基本だし、今の若い子たちはレコーディング環境的にもかなり整理された音楽を聴いているので、ローピッチだけど音程が安定している楽器を手にすることが、新しいバンドマンたちにとって不可欠な要素だと思っています。そういう中で、こういったフェンダーのモダンな楽器のスペックがちゃんと対応しているのは、やっぱりさすがだなと思いましたね。

Dave  なるほど。

Dave  やっぱりShunは弾いてる時はカッコいいよね!

Shun  弾いてる時は(笑)!

Dave  しゃべってる時がカッコ悪いって言ってるわけじゃないけど(笑)。

Shun  ハハハハ(笑)。

Dave  いやいや、さすがですよ!

Shun  このMADE IN JAPAN MODERN JAZZ BASS、指弾きの音がすごく気持ちいいですね。

Dave  このまま放っておくと永遠に弾いてそうだね。

Shun  ええ。今日の19時集合の飲み会までたぶんずっと弾き続けます(笑)!

ジョー  (笑)。さてさて、夏フェスシーズン真っ盛りですが、ライヴでFlyした瞬間を覚えていますか?

Shun  いっぱいあるんですけど、ライヴっていろいろな人が話している通り“生もの”というか、同じ音は二度と戻ってこないじゃないですか。それがライヴの何よりもいいところなので。毎回、そういう瞬間やシーンがありますね。その中でも、初めて自分がフェスのステージに立てた時のことはずっと心の中から消えなくて、それまで歩んできた道のりのすべてを肯定できるようになったんですよね。初めてフェスのステージに立てたことで。音楽をやっていれば、いいことだけじゃなくてつらいこともあるんだけど、ステージ1本ですべてがチャラにできる、音楽ってスゲェって思ったんですよね。演奏する側の自分が感じているってことは、少なからずそのステージを観て同じように共有してくれた人がいたからあれだけ盛り上がったんだろうし。そこに、音楽が持っているポジティヴな力がものすごく凝縮されているんじゃないかなと思ったんです。だから、TOTALFATは音楽もメッセージもすべてがフルポジ(ティヴ)で行きたいなっていうのが自分の情念になっているんです。そこですかね。ステージ上ですべてがポジティヴに変わった瞬間が自分の中でたくさんあって、それが自分にとってFlyな瞬間かもしれないです。

ジョー  素敵な話だ! 最後に、リスナーにロックでFlyするための熱いメッセージとTOTALFATの曲を1曲プレゼントしてください。

Shun  TOTALFATの音楽が、今日も届いていること自体がすごく幸せです。僕は音楽に、自分の持っているポジティヴを全開に詰めて飛ばしているので、もし誰かのエネルギーの源になれたら、それが俺にとって音楽の正解です。初めて聴く人とか、名前だけなら知っているよって人も、俺らの音楽を聴いてもらって少しでも気分が晴れたりしたらライヴに遊びに来てもらいたいなと思います。よろしくお願いします!

Dave  では、最後に曲を!!

Shun  はい。俺たちのチームの歌です。「Phoenix」!


 
FLY WITH FENDER

MADE IN JAPAN MODERN JAZZ BASS®


Modernシリーズは演奏の技術レベルが著しく向上している現代のプレーヤーに最高峰のプレイアビリティとトーンを提供するために開発されたメイドインジャパンの新シリーズです。3-Plyの高品質アルダーボディに流線型のスタイリッシュなデザインを採用。厳選したローズウッド指板のサイドポジションにステージ上の視認性向上のための蓄光パーツを装備しています。さらにネックは演奏性の向上を狙ったコンパウンドラジアスに、ハイフレットでの弾きやすさを考慮したヒールカットを採用しています。またブリッジには豊かなサスティーンと安定したピッチを実現するHiMass Vintage Saddleを搭載。ピックアップはネック/ミドルともに第4世代のノイズレスピックアップを搭載。内蔵されている18Vのプリアンプによりノイズレスなサウンドを実現し、タッチノイズの軽減など、ステージでの演奏を最大限考慮しています。本製品は、モダンなスペックが凝縮された次世代型のPJタイプのJazz Bass®です。

 

PROFILE


TOTALFAT
2000年結成。同年に初ライヴを敢行。メンバーはJose(Vo,Gt)、Shun(Vo,Ba)、Kuboty(Gt,Cho)、Bunta(Dr,Cho)。圧巻のライヴパフォーマンスで日本ロックシーンに多数の爪痕を残す。TheOffspring、GoodCharlotte、NEWFOUNDGLORY、SIMPLEPLANなど幾多のバンドと共演を果たし、ROCKINJAPAN、SUMMERSONIC等、日本の大型ロックフェスへも常連となっている。楽しく!熱く!歌おう!をテーマに描かれた楽曲は、豊富なアイデアが巧みに盛り込まれロックが持つ爽快感、スピード、パワー、エモーショナルな衝動、メロディーで溢れている。バンドが持つ人間味溢れる温かく力強いメッセージは世代を超え、多くの人の胸にまっすぐに届き、その熱い想いをダイレクトに伝え、幅広い客層より支持を得ている。
> › Website:http://totalfat.net

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