SESSIONS in TOKYO | NEE

スタジオでのセッションは試してみる場なので、気楽にやって楽しめばいいと思う

フェンダーを愛する個性的なアーティストたちが繰り広げる、セッションにフィーチャーした「Fender SESSIONS in TOKYO」。ギター/ベースを通してさまざまなスタイルで対話するアーティストの魅力を、彼らが語る機材のインプレッションとともにお楽しみください。第6回は、特定のジャンルに縛られない多彩なサウンドアプローチ、心情や物語を豊かに描写する歌詞、演奏の高い表現力が熱い注目を集めているNEEが登場。フェンダーの新製品、Vintera IIシリーズのインプレッション、バンド結成の経緯や近況を語ってもらった。


楽器屋の壁にこれが飾られていたら“おおっ!”ってなるでしょうね

──NEEの結成のきっかけはさまざまな噂がありますね。くぅさんと大樹さんが出会い系サイトで知り合ったとか。

くぅ まぁ出会い系サイトだよね?

大樹 うん。“スポーツやりましょう”“飲み友募集”“バンド組みましょう”とか、幅広いカテゴリーがあるマッチングアプリでしたけど。

くぅ 大樹のアイコンはアフロでした。

大樹 友達の画像です。自分の写真を使うのが恥ずかしくて。

くぅ 実際会ったらモヒカン(笑)。

──(笑)。かほさんはナンパで加入したという話を聞いたことがあるのですが。

くぅ 当時の僕の同居人が“ドラムが決まったからベースを探そう”と言って、僕は“女の子でコーラスができる人がいい”って言っていたんです。ある時、新宿JAMに行ったら、かほちゃんがバーカウンターで働いていて、酔っぱらった同居人がかほちゃんにカルピスミルクを10杯くらいおごったんです。それで“バンド入らない?”みたいな流れになりました。

かほ お昼の公演の時ですね。もやしナムルとかご飯もいっぱいあって、それもおごってもらいました。

──夕日さんは、3人編成のNEEが最初にやったライヴの対バン相手だったと聞いています。くぅさんがギターを探しているとライヴ中のMCで言ったんですよね?

くぅ そうなんです。“俺やります!”ってドリンク片手に言ったのが、対バンでギターを弾いていた夕日です。

夕日 当時メタルをやっていて、レギュラーチューニングのバンドもやりたいと思っていたんです。いくつかサポートで弾いていた中、一番クリエイティヴで楽しかったので“正規メンバーになりたい”って言いました。

──スムーズに4人が揃ったんですね。

くぅ 入れ替わりはあったので苦労はしましたけど、スムーズだったほうなんでしょうね。ギターは3人ぐらい入れ替わって、ベースはかほちゃんの前に1人いました。

かほ ベース1人いたの? そうなんだ?

くぅ うん。基本的に向こうからバイバイされていました(笑)。

──最高の4人が揃ったバンドですね。音の相性の良さは、セッションからも伝わってきました。普段セッションをすることはあるんですか?

くぅ スタジオに入った時、誰かが弾いているのに誰かが合わせる感じのことはしています。

大樹 ウォーミングアップみたいな感じですね。

くぅ 今日はガチでやりました。

大樹 不馴れすぎてやばかった。“間違えた”って言っちゃったから(笑)。

かほ でも、普段のライヴとは違う感じが面白いのかも。

──セッションを楽しくやるコツはありますか?

夕日 ソロってハードルが上がるじゃないですか? でも、実際はソロって無音でもいいんです。バッキングがいる時点で曲として成立しているので。だから、力を抜いてやるのが大事なのかなと思います。

かほ バンドだと他のメンバーも弾いているから、ミスってもいいんです。特にスタジオでのセッションは試してみる場なので、気楽にやって楽しめばいいと思います。

Vintera II 70s Jaguar(Black)


──今回のセッションで弾いていただいたのはVintera IIシリーズです。くぅさんがVintera II 70s Jaguarを選んだ理由は?

くぅ とにかく見た目がカッコいいので。指板のポジションマークが黒いモザイク模様みたいで、指板の両サイドも黒い線になっているんですよね。

──サウンドと弾き心地に関してはいかがですか?

くぅ 音の立ち上がりが良いです。あと、音の選択肢が多いです。下にはフロントピックアップとリアピックアップのオン/オフ、ローカットのスイッチがあって、上にはプリセットのオン/オフスイッチ、プリセットのボリュームとトーンがあるので、良い感じの音になりますね。弾き心地はJaguarやJazzmaster特有のものがあるんですけど、それも愛かなという感じです。

──今後、どういうシーンで使えそうですか?

くぅ 曲を作る時はけっこうこだわっているんです。Jaguarは音の選択肢があるので、制作の時に使えたらめっちゃいいなと思いますね。ライヴだと重めの曲だったら、わりと映えそうなイメージがあります。

──Vintera IIシリーズを、どういう方々におすすめしたいですか?

くぅ “変わったギターが欲しいなぁ”って時にフェンダーで探してこいつがあると“買いたい!”ってなると思います。楽器屋の壁にこれが飾られていたら“おおっ!”ってなるでしょうね。

Vintera II 60s Telecaster(Fiesta Red)


Vintera II はテレビで聴くようなギターの音を自分の手で再現できる

──夕日さんがVintera II 60s Telecasterを選んだ理由は?

夕日 僕が好きなジョン・フルシアンテがFiesta RedのStratocasterやJaguarを使っていて、いつか赤いギターが欲しいと思っていたので選びました。あと、ローズウッド指板のTelecasterにあまり触れる機会がなくて、この機会に弾いてみたいと思ったのも理由です。

──弾きながら感じた印象はいかがですか?

夕日 ヴィンテージのリイシューを触る機会が多いのですぐに馴染めたというか。Telecasterはエレキギターの元祖に近いものがあると思うので、“板に弦を張りました”くらいの勢いがあるギターっていう感じが良かったです。弾き心地もばっちりですね。昔のギターはパーツ類が扱いにくいものが多かったと思うんですけど、Vintera II は今の時代に作られている楽器なので調整がしやすいのもいいなと思いました。

──サウンドはいかがですか?

夕日 ちょっと大げさかもしれないですけど、テレビで聴くようなギターの音をちゃんと自分の手で再現できるっていうのが、こういうギターの強みじゃないかなと思います。

──どういう場面で使いたいですか?

夕日 アームが付いていないので、ピッチにシビアにならなきゃいけない時に活躍する気がします。ちょっと温かみがあるけどTelecasterの音がするギターが必要な機会にこれを使いたいです。

──Vintera IIシリーズをどういうプレイヤーにおすすめしたいですか?

夕日 ビギナーからプロの方まで、たぶん誰が弾いても納得する音じゃないかなと。最近、ヴィンテージ楽器の値段がどんどん上がっているので、触れられる機会ってなかなかないですけど、ヴィンテージを忠実に再現したこういう楽器があったら弾いてみるのがいいんじゃないかなと思います。

Vintera II 60s Precision Bass(Olympic White)


──かほさんが弾いたのはVintera II 60s Precision Bassですね。

かほ このシリーズをネットで調べた時に、色がめっちゃかわいいと思ったんです。このベースも超かわいい色をしていたので、見た目の時点でまず最高だなって思いました。

──弾き心地はどうでしょう?

かほ 1弦がちゃんと鳴るなと感じました。アタックがすごく出てくれます。ハイのあたりでソロを弾いた時も音の伸びが続いてくれる感じがあって、ソロを弾くのが楽しかったです。クセがないのでEQが真ん中でも良い音です。それでもPrecision Bassに欲しいミドル感、ぶっとい感じがすごく出ているので、“プレベってこんなに良かったんだな”って思いました。

──どういう場面でVintera II 60s Precision Bassを使えそうですか?

かほ 癖がない音なので、Jazz Bassと持ち替える時に同じセッティングでもいけそうです。NEEの曲で何が似合うか探しておきます。

──Vintera IIシリーズをどういうプレイヤーにおすすめしたいですか?

かほ ヴィンテージっぽい色が好きな人にもってこいというか。かわいいベースは、練習とかのモチベーションにもつながると思います。

──大樹さんはセッションに参加して、どのようなことを感じました?

大樹 この企画のお話を頂いた時の3人のテンションが、とにかくヤバかったんですよ。“プレゼント買ってあげる”って言われた子供みたいでしたから。

くぅ すごく嬉しかったんです。このJaguar、見た目のカッコ良さがパーフェクトですね。

かほ これ、カッコいいよね。

くぅ 眺めながらお酒を飲もうかな(笑)。

大樹 ドラムもそうですけど、良い楽器って美しいんですよね。

──最後に、NEEの最近の活動についてのお話もさせてください。9月からツアーを廻っていますが、12月5日にZepp Shinjukuで開催する追加公演〈エキゾチック メッチャ ハッピー〉は、チケットがソールドアウトしましたね。

くぅ ありがたいことです。

──ツアー中の9月13日には「ばっどくらい」が配信されて、その2週間後に「泣いとけば良かった」も配信されました。

くぅ この2曲は歌詞がつながっているんです。だから、近いタイミングで別々の日に出すことにしました。「泣いとけば良かった」みたいなバラードは初めてに近いですけど、反応をたくさんもらえてめちゃくちゃ嬉しかったです。

──来年の2月から3月にかけての〈Zone End Pressing Peanuts〉のスケジュールも発表されましたが、2024年の活動に勢いをつけられるツアーになるはずです。

くぅ そうですね。来年もいろいろな動きがあると思うので。

──制作やライヴが続いている中、セッション企画は気分転換にもなりました?

くぅ はい。息抜きになったよね?

かほ うん。楽しかった。

くぅ この前、テレビの収録もあってガチガチだったんですけど、セッションはリラックスして楽しむことができました。


NEE
メンバーは、くぅ(Gt,Vo)、夕日(Gt)、かほ(Ba)、大樹(Dr)。2021年9月1日、自身初となる1stフルアルバム『NEE』をリリースし、ビクターよりメジャーデビュー。アルバムを引っ提げたTOUR〈熱烈スタンプラリー”〉では追加公演も含む全7公演を完遂。2022年春、東名阪ワンマンツアー〈EASTER GAME〉を開催し東京公演はソールドアウト。新人ながらに数々の大型フェスへの出演を果たし各日話題に。〈RUSH BALL〉ではATMCステージながらに5,000人以上の観客を動員。2022年、全8公演にもなる全国ツアー〈緊急全国逃避行〉を開催し全公演即完。2023年5月より東名阪ツアー〈JOKE〉を開催。また、自身2枚目となる 2ndアルバム『贅沢』を4月26日に、新曲「ばっどくらい」を9月14日にリリース。2024年に〈NEE 7th TOUR「Zone End Pressing Peanuts」〉を行うことを発表。https://neeofficial.jp

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