Fly with Fender Vol.1 | 村松拓(Nothing’s Carved In Stone)
平日16時からInterFM897で放送中のTHE DAVE FROMM SHOW内にて、毎週月曜日にフェンダーとのコラボコーナー “FLY WITH FENDER” がスタート! 第1回目のゲストはNothing’s Carved In Stoneの村松拓(Vo,Gt)。Dave Frommとジョー横溝の2人のDJと繰り広げられた、8月5日、8月12日に放送された模様をお届けします。
まさに初めて“Fly”した瞬間でした
Dave 8月から期間限定、毎週月曜日に『The Dave Fromm Show』とフェンダーがコラボをして放送する『Fly with Fender』。“Fly”をテーマにゲストの方に話を聞いていきます。
ジョー ロックファンなら、ロックという音楽で心も身体も“Fly”したことがあるんじゃないかなと思いますが、ロックバンドのみなさんはどんな瞬間にロックで“Fly”してきたのか? そしてこれから私たちロックファンをどう“Fly”させてくれるのか? そんなお話を聞いていきます!
Dave 最初のゲストはNothing’s Carved In Stoneの村松拓さん! 中津川 THE SOLAR BUDOKANでは毎年会っているんだけど、この番組にゲストで来るのは初めて?
村松拓(以下:村松) 初めてですね。
ジョー 何で? 嫌いなの? 僕たちのこと(笑)。
村松 大っ嫌いですね(爆)。
Dave & ジョー ハハハハハ(笑)!
Dave まぁ、会うときはだいたい僕がベロベロに酔っ払っていますからね。
村松 そうですね(笑)。絶対に記憶にないですよね?
Dave ほとんどないですね。
村松 やっぱり(笑)! そういう状態で毎年お会いしているのに、こんなシラフで会うとは!
Dave シラフでちゃんと真面目にスタジオで番組をやってるわけです(笑)。
村松 正直びっくりしています。この真面目な空気感に(笑)。
ジョー さて、本題にいきましょう! まずは拓ちゃんがロックを聴いて初めて“Fly”した瞬間って?
村松 ロック体験はライヴとともにあったと思うんです。友達のライヴを初めて観に行ったとか、友達がギターを弾き始めたとか、THE BLUE HEARTSの曲を初めて聴いたとか数多くあるんですけど、今でも記憶に残ってるのは18〜19歳の時に行った渋谷AXでのBRAHMANのライヴですね。それがすごかったです。
Dave その時って自分でもギターを弾いてバンドをやっていた?
村松 はい、コピーバンドはやっていたんですよ。ヴォーカルだったんですけど、なんかチャラチャラやってて。でも、BRAHMANのライヴを観た瞬間にチャラチャラやってる場合じゃねぇって思いましたね。
Dave バンドや音楽を真剣にやろうと思った?
村松 はい。何かよくわからないけど、別次元の何かを見てしまった、見てはいけないものを見てしまった気持ちになったんですよ。
ジョー BRAHMANって全身全霊だからね。チャラチャラやってないからなぁ。
村松 やってないんですよ。Nothing’s Carved In StoneでBRAHMANから対バンで呼んでいただいた時、BRAHMANがリハーサルを始めた段階でステージの空気が変わるんですよ。その感じを、若いなりに感じ取ったんじゃないですかね。それが俺のロック体験でしたね。まさに初めて“Fly”した瞬間でしたね。
ジョー 拓ちゃんと言えば、最近はソロで弾き語りもやってますよね。すっかりギター&ヴォーカルが板についてきた感じです。
村松 もともと歌が好きなので、ヴォーカル気質だと思うんです。
ギター1本で歌を歌ってみようというのがきっかけで弾き語りを始めたんですけど、歌とギター1本で表現するのが思いのほか楽しくて。けっこう楽しんでやっていますね。ジョー そもそもギターを弾くようになったきっかけは?
村松 歌が好きで、歌謡曲を聴いているうちに小学4年生くらいの時に歌いたくなったんです。
Dave 何を歌っていたの?
村松 何を歌っていたっけなぁ…。初めて買ったCDシングルはとんねるずの「がじゃいも」でしたね。
Dave & ジョー ハハハハハ(笑)!
村松 (笑)。しばらくあとに買ったのはWANDSの「時の扉」だったかなぁ…。
Dave それを買って家で聴いて歌っていたと?
村松 はい。いわゆるJ-POPをよく歌っていましたね。声が高かったから、声変わりする前はTRFを原キーで歌っていたし(笑)。
ジョー へー! それをギターを弾きながら歌っていたと?
村松 知り合いの方からギターを譲ってもらって、弾いてみようと思ったけど弦が硬すぎて。子供の頃は握力がないから、アコギでの弾き語りが難しくて、その時は弾き語りまではできなかったです。でも、CコードとかDコードとか簡単なコードを覚えて、“この木なんの木〜♪”みたいな童謡を弾いていたのが4年生ぐらいですね。
ジョー 小学4年生から始まったギターとの付き合いですが、改めてギターという楽器の魅力を言葉にすると?
村松 まず、ギターという楽器はルックスがカッコいいですね。メロディーを奏でられれるし、楽曲全体の音色を彩ることもできるし、それを支えるようなリズムを弾くこともできるし、すごく可能性に満ちた楽器なんです。しかも、すごく華がある。それがギターの魅力だと思います。
ジョー なるほど。さて、今日はスタジオにフェンダーの新作、MADE IN JAPAN MODERNシリーズのTelecaster HHが置いてあります! せっかくなので弾いてもらえますか?
村松 うん! いい音ですね。テレキャスなんですけど、ハムバッカーという太い音が出るためのピックアップが付いていて、ルックスはテレキャスっぽくはないですね。
Dave さっき、ギターの魅力としてカッコ良さを挙げていたけど、拓ちゃんがギターを見る時、どの部分を見てカッコいいを判断するの? 色とか形とか?
村松 俺の場合はインスピレーションなんです。パッと出会った時の“これだ!”っていう直感のみでギターを選んでいるんです。いい音かどうかは使ってからが多いですね。ひと目見て“やばい超カッコいい”って思っちゃったら買います(笑)。もともとそういうタイプだったんですよ。パーツを見るとかではなくて、好きな女の子と出会った感じなんです。ギターとの出会いって。すると長く使い続けられるんです。
Dave このTelecaster HHはどう? 色とか形とか。
村松 俺はマジでテレキャスの形が好きで。だから、このギターはすごくカッコいいですよ。マジで。色もブラックでキラキラしててカッコいいし、普通だったら載っていないピックアップだし。あと、重たくて作りがしっかりしてていいよね。弾いてみてちょっと意外なのが、ハムバッカーが載っているけどちゃんとテレキャスの音がするんですよね。うん! カッコいい!
ジョー 拓ちゃん自身の初めてのライヴは覚えている?
村松 Nothing’s Carved In Stoneで言えば10年前、2009年2月27日にやったんですよ。それは覚えていますね。
Dave すごい! 日にちまでちゃんと覚えているとは。場所は?
村松 代官山ユニットですね。1回目から代官山ユニットで贅沢でした。
Dave お客さんはどうだったんですか?
村松 パンパンに入ってくれて。かなり緊張して、2回くらい本番前に便所で吐いて。
Dave & ジョー そうなの!?
村松 すげぇ緊張したんですよ。ナッシングスというバンドがどんなライヴをするのか、自分たちも想像がついていなかったから。で、ライヴをやってみて初めてバンドのことがわかる感じでした。
ジョー リハーサルとは違うからね。
村松 全然違うんですよ。みんなアドレナリンがドパドパ出て、本性が剥き出しになるっていうか。その時のお互いがお互いを見えていない感じ…バンドをやっているけど完全に自分の世界でやっている時間帯。あれは後にも先にもあの日しかないですね。俺も全然周りとか見えなかったし、ギターの生形(真一)なんてずっとステージの前に出て頭をボコボコ振って、正気を失った髪型していきり立っちゃって。ベースのひなっち(日向秀和)も吠えてるし。ドラムのオニィ(大喜多崇規)もちょっとテンポが速くなったりして、今だったらありえないことばかりで。でも、あの剥き出しの感じを通過しないとバンドって上手くいかないと思うんですよ。なので、あの瞬間は覚えていますね。
Dave それは二度と再現できないわけですよね?
村松 再現できないけど、あのパッションを忘れずにやりたい想いはありますね。
Dave そのライヴが終わってみんなどうしたんですか? 打ち上げとかあったの?
村松 ありました。当時、ベースのひなっちがやっていた『ひなっちゃんねる』という配信動画があって、今日も撮りましょうみたいな感じで、ライヴが終わって場所を移動して飯を食いながら撮りましたね。
Dave じゃあ、その動画はまだ残っているわけね?
村松 残っています。でも二度と見たくないですね。
Dave なぜ? 照れ臭いの?
村松 照れ臭いのが一番大きいですけど、何かその…本当に10代の子が初ライヴしたあとのテンションで大人たちが画面に収まっているので、見れないっすよね(笑)。
Dave ちょっと見てみたいな(笑)。どこかに残ってる?
村松 知らないっす。
Dave 残ってるなぁ。残ってる(笑)!
村松 知らない(笑)。消す、消す(笑)!
ジョー でも、その時の楽しさが忘れられなくて、ずっとバンドが続いているところもあるわけでしょ?
村松 それだけじゃないけど、あの感覚が良かったのは間違いないですね。
ジョー なるほど。Nothing’s Carved In Stoneはその後、日比谷野外音楽堂、日本武道館と大箱でのライヴも大成功させているけど、ステージが大きくなっていくと“Fly=高揚感”も上がっていくものなんですか?
村松 根本にあるFly、つまりワー!って気持ち良くなる瞬間は変わらないです。でも、それに付随して環境がデカくなるとか、去年10月の武道館なんて最たるもので、同じ感覚を共有している人たちがこんなにいるんだってことを実感できるんですよ。武道館のステージのド真ん中で。それはね、やっぱり新しいですよ。俺たちは中身をあまり変えずにやっているバンドなので、新しい体験でしたね。何て説明していいのかわからないけど、自分たちの音楽でこんなに仲間ができちゃった気持ち良さを感じましたね。
ジョー 拓ちゃんのシャウトやギターの音一発で1万人がウォー!ってなるのは他にはないでしょうし。
村松 そう思いますね。それを真ん中でできるっていう贅沢さってすごいなぁって。バンドをやってて良かったなぁって感じましたね。
Dave 今年のライヴで楽しみにしている場所ってあります?
村松 今年も中津川ですかね。また酔ったDaveさんに会えるから(笑)。
Dave & ジョー ハハハハハ!
村松 夏フェスシーズンが始まって、夏フェスもたくさんいろんな場所に行かせてもらって、本当にみんな“Fly”しに来ているから、それをどれだけ共有できるかは楽しみですね。あと、9月25日にニューアルバムが出るんですよ。リリース後にはツアーもあるんです。久々の対バンツアーで若手バンドと対バンするんですけど、若手とバチバチできるのも楽しみですね。
ジョー そのケミストリーでさらに高いFlyを?
村松 そうですね! 新しい感覚が生まれてくれたらいいなと思いますね。
ジョー では最後に、番組リスナーがロックでFlyできるようにメッセージをお願いします!
村松 じゃあ、言っていいですか?
Dave 熱いやつを!
村松 人の言うことを聞くな!
MADE IN JAPAN MODERN TELECASTER® HH
Modernシリーズは演奏の技術レベルが著しく向上している現代のプレーヤーに最高峰のプレイアビリティとトーンを提供するために開発されたメイドインジャパンの新シリーズ。3-Plyの高品質アルダーボディに流線型のスタイリッシュなデザインを採用。厳選したローズウッド指板のサイドポジションにステージ上の視認性向上のための蓄光パーツを装備。さらにネックは演奏性の向上を狙ったコンパウンドラジアスに、ハイフレットでの弾きやすさを考慮したヒールカットを採用。またチューニングの安定性を提供するロッキングチューナー、ブリッジには6連タイプのブロックサドルを搭載。各弦の弦高、オクターブチューニングやブラス製ブロックサドルからは倍音成分を含んだトーンが得られます。
PROFILE
Nothing’s Carved In Stone
[Vocal, Guitar] 村松 拓 Taku Muramatsu
[Guitar] 生形 真一 Shinichi Ubukata
[Bass] 日向 秀和 Hidekazu Hinata
[Drums] 大喜多 崇規 Takanori Ohkita
2008年 Nothing’s Carved In Stone始動。生形が所属しているバンド、ELLEGARDENが 2008年9月活動休止になったことをきっかけにセッションをしたいと思っていた、現ストレイテナーのべーシスト 日向に声をかけたのが結成のきっかけ。日向の紹介により FULLARMORのドラマー 大喜多が加入。 ボーカル不在のまま何度かのセッションを繰り返していた。そしてボーカリストを探っていた生形がMySpaceで見つけたABSTRACT MASHの村松拓に興味を持ち始め大喜多と共にライブへ足を運んだ結果、彼のライブパフォーマンスに惚れ込み本格的に交渉し、正式加入となり、現メンバーとなる。2009年に1st Album「PARALLEL LIVES」をリリースし、 その後毎年コンスタントにフルアルバムを発表、各地ツアーを敢行。10周年となる2018年には初の日本武道館公演を開催。ソールドアウトの中、圧巻のライブを披露する。そして、自身のレーべル「Silver Sun Records」を設立。2019年5月、新たな幕開けとなるNew Single「Beginning」をリリースし、9月25日には10th Albumのリリースを控える。
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