Versatile by Design | Episode 3. ヴォイシングとデザイン
フェンダーのプロダクトデザインのエキスパートとフィッシュマンの代表であるラリー・フィッシュマンが、American Acoustasonic Jazzmasterを支える技術を解き明かします。
American Acoustasonic Jazzmasterの最もユニークな点の1つは、アコースティックとエレクトリックの音色がとても多いことです。
この楽器が持つ、変幻自在なサウンドの原動力となっているのは、フェンダー社とアコースティックアンプのパイオニアであるフィッシュマン社とのパートナーシップによって設計された、革新的なテクノロジー“Acoustic Engine”なのです。
30年以上に渡って培われてきた、フェンダーのR&D担当副社長ェンダーのR&D担当副社長ブライアン・スワードフェガー、フェチーフエンジニアでありピックアップの第一人者でもあるティム・ショー、そしてフィッシュマンの社長であるラリー・フィッシュマンのと関係が、American Acoustasonic Jazzmasterのマジックを実現させたのです。「ラリーに連絡することは簡単だったよ」とブライアンは言います。「でも、折り返しの連絡では、“本当にそれがうまくいくと思うの?“って言ってたんだ。だから“最高だろ。このプロジェクトに参加するかい?“って言ったんだ」
その後、American Acoustasonic Jazzmasterと、そのサウンドの可能性を実現するため、数ヶ月に及ぶプロセスを進めました。そして、Acoustic Engine、ティムが開発した特別なヴォイシングを持つShawbuckerピックアップ、Stringed Instrument Resonance System (SIRS)のサウンドホールインレイを組み合わせることで、どのような環境でも最適なパフォーマンスが得られるようになったのです。「プロダクトデザイナーが、ブレーシングからサウンドホールポートまで、このギターが適切な共振特性を持つように丹念に調整したんです」とラリーは語ります。「エレクトリックをうまく動作させるために、楽器と格闘する必要はなかったんです」
American Acoustasonic Jazzmasterを試奏したミュージシャンに尋ねれば、すべてが素晴らしく調和していることに同意してくれるでしょう。ニューヨークを拠点とするVagabon(カメルーン出身のマルチインストゥルメンタリスト/シンガーソングライター/プロデューサーであるレテシア・タムコによるソロ・プロジェクト)が、今回の“Versatile By Design”に登場し、デモ演奏とインタビューに答えています。
「私の音楽はファジーで、エレクトリックギターの歪んだトーンからアコースティックと変化することが多かったので、この製品にとても興奮してるの」「すべてが異なるピックアップを切り替えるだけで、エレクトリックに本物のアコースティックサウンドを加えることができるわ…それは“アコースティック/エレクトリック“といった感じではなく、エレクトリックのサウンドとフルボディのアコースティックのサウンドの間で変化することができるの」