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L’Arc~en~Ciel 30th L’Anniversary LIVE

L’Arc~en~Cielが、結成30周年を締めくくる単独公演〈30th L’Anniversary LIVE〉を5月21日と22日の2日間にわたり東京ドームで開催。今回は、ギタリストのkenにフォーカスしたファイナル公演のライヴレポートをお届けする。このライヴ初日の15時にはken が愛用するギターを再現したシグネイチャーモデル「Ken Stratocaster® Experiment #1」と、Fender Custom Shop™製「Ken Stratocaster® Paisley Fantasy」の発売がフェンダー公式サイトにて情報解禁となった。

広がりと奥行きを感じさせるサウンドとフレーズ
kenの新たなシグネイチャーモデルも発売決定!

満員の東京ドーム。開演を待ちわびるファンたちが持つ、7色のカラーに切り替えられるバットマラカスライトが会場をカラフルに彩る。ステージのビジョンに「1991.05.30」が表示される。この日はL’Arc~en~Cielの初ライヴの日。日付が高速で現在へと移行し、これまでの作品のリリースやライヴ、ジャケット写真やミュージックビデオのコラージュなど、30年のバンドの軌跡が映し出されたオープニングに続いて、壮大なビートとアルペジエイターのシンセがきらめきながら絡む「ミライ」からライヴはスタートした。

kenは昨年の〈30th L’Anniversary TOUR〉で使用していた白いStratocaster、Ken Stratocaster Experiment #1をメインに奏でる。続けざまに、パワフルなタテノリのロックンロールナンバー「READY STEADY GO」へ。ブラッシングを多用したカッティングで、ドライブ感満載の鋭いサウンドを響かせる。そして、ミッドローが効いた力強いギターリフから始まる「New World」へ。4人のバンドアンサンブルの力強さと、メロディや歌詞のすべてが会場を一体としていく。名曲「Lies and Truth」では、フロントピックアップの甘いトーンでソロを。ピックアップや弾くポジション、アタックのダイナミクスでサウンドメイクをしているkenは、キレのいいギターサウンドで魅了する。

ここまで使っているKen Stratocaster Experiment #1は、メイプル指板にボディと同色に塗装されたマッチングヘッド、ゴールドのハードウェアの組み合わせが非常に美しい。透明のピックガードにより、ピックアップはボディに直接取り付けられている。以前のプロトタイプでは、ボディバックのコンター加工はなくエルボーコンターは削られ、木部が露出している状態であったが、今回はそこに金箔が貼られた状態になっている。ライヴ初日15時にフェンダーサイトにて、ken が愛用するギターを再現したシグネイチャーモデルKen Stratocaster Experiment #1と、Fender Custom Shop製Ken Stratocaster Paisley Fantasyの発売が情報解禁となった。

ストリングスから始まる「瞳の住人」では、フェンダーのAmerican Ultra Stratocaster®を弾くken。ミッドハイがしっかりとある芯を持ったサウンドで、歌中ではアルペジオプレイに徹していた。この曲の魅力はメロディの音域の広さ。歌う難易度が高い曲でもある。

ライヴ中盤には「X X X」や「fate」と叙情的なナンバーが続く。ここからまたKen Stratocaster Experiment #1でのプレイが続く。エモーショナルなプレイの「fate」はもちろんのこと、ディレイやコーラス、トレモロなどエフェクトを駆使したアルペジオの「finale」でもスリリングなフレーズで魅せた。

雷鳴のSEの中、ディレイやモジュレーションを駆使したkenのギターソロが浮遊したようなサウンドで、ミッドローがしっかり残った芯のあるサウンドだった。そして、イントロのメロディに変わって「MY HEART DRAWS A DREAM」へ。

kenのMCを経て始まった「Driver’s High」から「STAY AWAY」までは、レッドサンバーストカラーが印象的なKen Stratocaster Galaxy Redでプレイしていた。ライヴ後半の名曲「HONEY」では、再びKen Stratocaster Experiment #1に持ち替えてプレイ。ソロではワウプレイも魅せながら、ギラついたブライトなギターサウンドだった。

アリーナ後方のサブステージへ移動して、ジャジーかつアダルトな「Singin’ in the Rain」へ。ドライブなサウンドで、ジャジーなフレーズをフィンガーピッキングでプレイするkenが印象的だ。この曲と次の「LOST HEAVEN」では、2016年にFender Custom Shopのマスタービルダーであるグレッグ・フェスラーにより制作されたKen Stratocaster Paisley Fantasyでプレイ。

「星空」では、観客がスマホのライトを付けてステージを灯す。この曲ではナチュラルカラーのAmerican Acoustasonic® Stratocaster®を使い、ストローク主体のアルペジオをプレイ。ローが効いたサウンドで、ボディ鳴りを感じさせるギターサウンド。フラメンコテイストな入りから始まる、アコースティックなサウンドを活かしたギターソロだった。

アンコールは、アッパーチューンの「FOREVER」から。アンコールはすべてKen Stratocaster Experiment #1でプレイ。ギターソロでは速いパッセージを絡めて構築したフレーズで、切なくメランコリックな「予感」では、速弾きのアウトロのソロが圧巻だった。

アンコールラストは「虹」。9thの音が切なさを強調しているイントロの美しいアルペジオライン。上モノ楽器は、ギターだけでも充分な広がりと奥行きを感じさせるサウンドメイクとフレーズである。客席には観客がバットマラカスライトの光で作った虹がかかり、ステージにはライヴのオープニング同様に、7色の照明からなる鮮やかな虹が生み出されていたのが印象的だった。こうして、30周年イヤーのフィナーレとなった東京ドーム公演は終了した。力強くも緻密なアンサンブルを持つこのモンスターバンドが、次の新しい一歩をどうスタートさせるのか。とても楽しみである。

【SET LIST】

1.ミライ
2.READY STEADY GO
3.New World
4.SEVENTH HEAVEN
5.Lies and Truth
6.瞳の住人
7.X X X
8.fate
9.finale
10.MY HEART DRAWS A DREAM
11.Driver’s High
12.Pretty girl
13.STAY AWAY
14.HONEY
15.いばらの涙
16.Shout at the Devil
17.Singin’ in the Rain
18.LOST HEAVEN
19.星空
20.FOREVER
21.予感
22.Blurry Eyes
23.GOOD LUCK MY WAY
24.虹


L’Arc~en~Ciel : www.LArc-en-Ciel.com/

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