Cover Artist | Billyrrom -前編-
ギターを買うならフェンダーでしょ
東京都町田市出身のメンバーによって2020年に結成された、Billyrrom。ソウル、ファンク、ロックなど、メンバー各々のルーツが融合した彼らの音楽は、“トーキョー・トランジション・ソウル”と称されている。大型音楽フェスへの出演を重ね、海外からの注目も集めつつあるBillyrromからMol(Vo)、Rin(Gt)、Taiseiwatabiki(Ba)がFenderNewsのCover Artistに登場。インタビュー前編では楽器初心者だった頃のエピソード、初めて手にしたフェンダーのギターとベース、愛用しているPlayer IIのインプレッションについて語ってもらった。
当時はギターとベースの違いもわかっていなかった
──楽器を始めたきっかけを教えてください。
Rin 自分は高校を卒業して大学生になるタイミングで始めました。こいつ(Taiseiwatabiki)のことは中学の頃から知っていて、高校も一緒だったんですけど、軽音部でバンドをやっていたんです。自分もやってみようと思って家にあったアコギを弾くところから始めました。
Taiseiwatabiki 僕が高1で軽音部に入部した時、めっちゃバカにしてきたのに(笑)。
Rin ずっと剣道部だったのに、いきなり軽音部に入ったんですよ。それで何となく“ギターやってんの?”ってバカにしていました(笑)。
Mol 中学の頃のwatabikiは背丈も小さくて、みんなから愛されるいじられキャラだったらしいです。そんな彼が急に楽器を持ち始めたのが面白かったんでしょうね。
──Taiseiwatabikiさんが高校から楽器を始めたきっかけは?
Taiseiwatabiki もともとやってみたい気持ちがあって、高校に軽音学部があったので入部したんです。当時はギターとベースの違いもわかっていなかったんですけど、“爪切れよ”といきなり言われて、ベースを担当することになっていました。
──Molさんが楽器を始めたきっかけは?
Mol 最初にギターを自分の意志で弾こうとしたのは、たぶん中3くらいの時です。弾きたい曲があったんだと思います。家にアコギがあったので、それでコードを弾いてみたりするところから始めましたね。
──弾いてみたいと思った曲は?
Mol ビルボードチャートの上位にいるようなポップスが多かったと思います。エド・シーラン、ジャスティン・ビーバーとか。コード譜を見ながらコードの押さえ方を少しずつ覚えていきました。
Rin 自分もアコギから始めたので、コードの押さえ方を覚えるところから始めましたね。でも、練習しようという感じではなくて、とりあえずギターをずっと触っているうちに、“この指の形で押さえた時の響き、いいぞ”ってなっていました。
──Taiseiwatabikiさんは初心者の頃、どんな練習をしていました?
Taiseiwatabiki 軽音部のコピバンでやる曲を覚えるところから始めました。その頃に流行っていた日本のロックバンドの曲が多かったですね。
──みなさんが初心者だった頃に乗り越えた壁、体験した挫折は?
Mol 僕が最初に弾き始めたアコギはナイロン弦で、押さえると指が痛かったんです。弾きたいのに痛くて弾けないというのが最初の壁だったかもしれないですね。
Rin Fコードが最初の課題だというのは、よく言われているじゃないですか? それはもともと知っていたのでひたすら練習したんですけど、そのあとに難しさを知ったのはBコードでした。
Taiseiwatabiki 僕にとっての最初の壁は、軽音部の課題曲だったTHE BLUE HEARTSの「終わらない歌」です。ギターは簡単なんですけど、ベースラインは動くので難しいんですよ。ベースを始めて1〜2ヶ月の時に弾かなきゃいけなくて、“どうやって弾くの⁉”ってなりました。
Player II Precision Bassはエッジが利いている
──最初に手にしたフェンダーのギター、ベースは?
Mol 僕はTelecasterです。バンドを始めた頃は父親のギターを使っていたんですけど、自分のが欲しくなって。ボディの形がJazzmasterでマホガニー、ピックアップがTelecasterと同じ仕様のリミテッドモデル(Offset Telecaster)を手に入れました。その頃は音のことはよくわからなくて、見た目が好きで買ったんですけど、使い始めてみたらバンドの音楽性にすごくフィットしました。なんとなくその頃からすでに自分の中で“ギターを買うならフェンダーでしょ”というのがあったんです。父親が“Stratocasterが一番だ”みたいなことを家でずっと言っていたからかもしれないです。
Taiseiwatabiki 英才教育だ。
Mol うん。どうやらRinがStratocasterを買ったらしいというのを知っていたので、“被るのは嫌だからTelecasterにしよう”という理由もあった気がします(笑)。使っていくうちにTelecasterの魅力を知って、どんどん好きになっていきました。
──Rinさんの最初のフェンダーはStratocaster?
Rin はい。ブルースが好きでよく聴いていたんですけど、スティーヴィー・レイ・ヴォーン、エリック・クラプトン、ジョン・メイヤー、バディ・ガイとか、みんなStratocasterを使っていたので欲しいなと。American Professionalのボディが白、メイプル指板のストラトをネットで検索した時に見つけてカッコいいなと思って、バイト代を貯めることにしました。“これが欲しい”と決まっていたので、御茶ノ水に行った時に最初に入った楽器屋で試奏して15分くらいで買いました。大学1年の冬でしたね。
──Taiseiwatabikiさんが最初に手にしたフェンダーは?
Taiseiwatabiki 大学に入ってから買ったメキシコ製のJazz Bassです。レッチリにはまってフリーのシグネイチャーモデルが欲しかったんですけど、手が届く値段ではなくて。代わりに自分が買えるベースを探して、試奏もせずにネットで買いました。でも、当時は“ベースを本格的にやりたい”という気持ちはなかったので、そのジャズべはRinに貸したままになったんです。ローンを払い続けているのは俺なのに、不思議でしたね(笑)。Billyrromに入ってから、“さすがにそのベース、俺に弾かせてください”と言って取り戻しました。
──みなさんが現在、愛用しているPlayer IIはいかがですか?
Mol Player II Telecaster(Birch Green)に関してまず好きなのは、この色です。Rinも“ギターはファッションの一部”ってよく言っているんですけど、このギターに合わせて服のトーンとかを考えるのも楽しいです。音に関しては、単音の張りが前のPlayerのTelecasterよりもある気がします。指板がローズウッドになったからかもしれないですね。あと、全体的に音がフラットに出てくれるというか。いろんなエフェクターで音を出すのが楽しいですし、アンプ直でも楽しめます。
Taiseiwatabiki 自分が使っているPlayer II Precision Bass(Hialeah Yellow)は、エッジが利いている印象です。それまでに弾いていたプレべの音は温かい印象だったんですけど、Player IIは良い意味で硬めの感じなのかなと。汎用性が高いプレべだという印象もありますね。あと、ネックが握りやすいです。ジャズベからプレベに持ち替えると違和感があったりしますけど、これは手が小さい女性でも扱いやすいと思います。
Rin Player II Stratocaster(Coral Red)は、歪ませて弾いた時の音の立ち上がりがすごく良いです。歪ませると音が潰れてコード感がなくなっちゃうことがよくありますけど、このストラトはそういうことがないので、弾いていてすごく気持ちいいです。あと、ローズウッド指板のギターを弾くのは意外とこれが初めてなんですけど、めちゃくちゃ良いですね。
Player II Telecaster | Player II Stratocaster | Player II Precision Bass
>> 後編に続く(近日公開)
Rin:ジャケット ¥69,300-、パンツ ¥49,500- | Mol:シャツ ¥41,800-、パンツ ¥49,500- | Taiseiwatabiki:ジャケット ¥15,180-、インナー ¥23,200-/F IS FOR FENDER(エフ イズ フォー フェンダー)
Billyrrom
東京都町田市出身のメンバーによって2020年に結成された、Billyrrom(ビリーロム)。
SOUL、FUNK、ROCKなど幅広いルーツを持つメンバーによって、次世代ポップミュージックを創出する。毎年行われるワンマンライブはいつもソールドアウト。世界で1000組以上の中から25組が選ばれる「Fender NEXT」、中国ストリーミング、NetEase Cloud Musicの2024年度新人音楽賞「年度新声推薦」にも選出され、世界で注目のアーティストとして各所取り上げられている。
Music Videoの9作品がYouTubeで100万回再生を記録し、バイラルチャート日本、台湾、香港、ベトナムでTOP10ランクインや、アジア9カ国プレイリストイン。
昨年はFUJI ROCK FESTIVAL、METROCK、GREENROOM FESTIVAL、RISING SUN ROCK FESTIVAL、SWEET LOVE SHOWER、RADIO CRAZYなど日本各地や台湾などの大型フェスにも出演。2025年は本格的なアジア進出に向けて規模拡大し、今後のライブ活動の動向に要注目してほしい。
バンド名の由来は、敬愛するビル・エヴァンスが持つ“流されないマインド”と、移動型民族であるロマ族による“自分たちの音楽を様々な場所から発信していく”という流動性を大切にしたいという信念から名付けられた。 次世代へと進化し続けるサウンド=“トーキョー・トランジション・ソウル”を奏でる彼ら。新時代を颯爽と切り拓く、快進撃は止まらない。
https://billyrrom.com/