Cover Artist | Jean-Ken Johnny(MAN WITH A MISSION)-前編-

ギタートイウ楽器ガ、感情ノ伝導率ガ一番早イ楽器ダト思ッテイマス

JEAN-KEN JOHNNY

MAN WITH A MISSIONのギター&ヴォーカル&ラップ、Jean-Ken Johnny。そんな彼のトレードマークと言えるのがフェンダーのJaguarだが、この度、Jean-Ken Johnnyのシグネイチャーモデル“Jean-Ken Johnny Jaguar”が発売されることとなった。前半ではギターへの思い、そしてフェンダーギターとの出会いについて聞いた。(※ 本文は翻訳した記事を掲載しています)

“コノ音好キダナ”ト思ッテギターヲ見ルトヤッパリフェンダーナンデス
 

― まずはギターとの出会いから教えてください。

Jean-Ken Johnny(以下:Johnny) そもそも、僕らを作ったのが天才生物学者のジミー・ヘンドリックスなのですが、彼はギターが趣味だったんです。

― それは、あのジミ・ヘンドリックスではなく?

Johnny 名前は一緒でした。僕らが最初に作られた時は、まったく音楽とは無関係だったんです。ただその頃、博士がたまにギターを弾いていたのを目の当たりにはしていて、やたら上手いなとは思っていましたけど(笑)。実際に僕らが音楽と出会ったのはだいぶ先の話です。で、その頃、ギターという楽器がロックミュージックを席巻していました。リフ、フレーズ、響き、どれを取ってもロックミュージックにとって欠かせない楽器がギターで、自然と私自身も憧れを抱くようになりました。

― 最初にコピーした曲は?

Johnny 最初にコピーした曲は、ちゃんと記憶にあるのはグリーン・デイの「バスケット・ケース」だった気がします。あとは、ニルヴァーナも最初の頃にコピーしていました。

― 最初に魅了されたのは90年代のロックだったんですね。

Johnny そうですね。いい意味で初心者に優しいフレーズが非常に多く、それでいてパワフルな音楽がかき鳴らされていたので。

― いきなりエレキだったんですか?

Johnny 最初からエレキギターでしたね。でも最初に弾いた時の感想は、思った以上に音鳴らねぇなって(笑)。でも、耳で追いながら自分で学ぶ楽しさを覚えた時、どんどんエレキギターの虜になっていった記憶があります。オオカミだから耳がいいので、耳コピには向いていましたね(笑)。

― ジョニーさんの場合はギターだけではなく、ギター&ヴォーカルなわけですが。

Johnny そうですね。自分が好きになったギタリストや憧れた人がギター&ヴォーカルだったんです。ニルヴァーナのカート・コバーン、スマパン(スマッシング・パンプキンズ)のビリー・コーガン、ダイナソーJr.のJ・マスシスだったり、全員が歌だけじゃなくギターも鳴らしていました。僕はメタルも好きだったんですけど、ギター&ヴォーカリストたちはいわゆるギターヒーロー以上に、自分のキャラクターをギターに投影している印象でした。そして、それに憧れた節はありましたね。

― なるほど。でも単純に考えたら、ヴォーカルだけ、ギターだけのほうがラクなわけですよね?

Johnny 絶対にラクなんですけどね。でも、両者が同居することで、非常にエモーショナルな感じが出ます。あとは単純に、一人でやる時に楽器を弾きながら歌えるっていう(笑)。それだけでも曲の根幹の部分が再現できるのが嬉しかったもので。

― ギター&ヴォーカリストにとってギターはどういう存在ですか?

Johnny 僕がファンであるギター&ヴォーカルの人たちを見ていると、ヴォーカリストとしてもすごいんですけど、ギターを持っていないと違和感があるんです。歌っている時のエモーショナルな部分が、ギターを弾くことによってかさ増ししていますし、歌いながらギターを弾いていること自体が、ものすごくエモーショナルな何かを彷彿させていると思うんです。僕はギターという楽器が、感情の伝導率が一番早い楽器だと思っています。自分のエモーショナルな部分を音に乗せるのに、他の楽器と比べて、ものすごく早いなという感じがして。ギター&ヴォーカルの場合、曲の中で相乗効果で、感情の伝導が目まぐるしく起こるので“エモいな”とか“カッコいいな”って思うんでしょうね。

― 作曲はギターで?

Johnny ギターですね。ギターと歌で根っこになるメロディーとコード進行を作ります。あと、自分の中で思いついたリフもギターで弾いてカタチにしますね。

― 曲は降りてくる感じなんですか?

Johnny 降りるっていう感覚は未だにわからないです(笑)。

― こんなに神秘的な生き物なのに降りてこないんですか(笑)?

Johnny ないですね。すべては、自分の経験と血肉からしか出てこないです。自分のDNAから搾り出す時に、ギターがあるとやりやすいんです。自分が惚れている楽器のひとつだし、付き合いも長いので、気が付けば最初に触っていますね。一番簡単に正解に近いものを一緒に探してくれる楽器なんです。言わば相棒です。

― ジョニーさんはフェンダーを使っていますけど、フェンダーとの出会いを覚えていますか?

Johnny よく覚えています。自分が好きだったアーティストであるカート・コバーンも使っていたし、J・マスシス、ビリー・コーガン…憧れた人は全員フェンダーを使っていましたから。あと、新しく出会った音が“ああ、この音好きだな”と思ってギターを見ると、やっぱりフェンダーなんです。好きなアーティストだけじゃなくて、自分が好きな音もフェンダーが多いんですね。

― 初めて自分でフェンダーを弾いた時を覚えていますか?

Johnny 初めてフェンダーのギターを触ったのは…フェンダーのフリーペーパーで言いにくいんですけど、ゴミ捨て場に捨てられていたんですよ。なかなかいいストラトだったんですけど“あれ?”みたいな(笑)。おかげさまでタダでストラトが手に入り、それをけっこう使っていましたね。でも、気づいたらストラトって恐ろしいくらい上手い人たちが使っている楽器だったので、ちょっと違うヤツにしようと思いまして(笑)。

― 初めて買ったフェンダーのギターは?

Johnny 赤のJag-Stangです。完全にカートのフォロワーだったからというのもありますけど、僕はニルヴァーナだけじゃなくて、いわゆるオルタナギターロックのノイジーでアンニュイな、でも攻撃力のあるギターが好きだったので、Jag-Stangというものを触ってみようかなと思ったんです。

― 改めてフェンダーギターの魅力は何だと思いますか?

Johnny フェンダーのギターは、感情を伝えるのに0か10だけじゃなく9も8も出せるんです。その振り幅がとても広い音色の印象を受けるんですよね。しかも、弾き手が10出したい時はプラスαを出してくれるし、弾き手のニュアンスをすごく出してくれるギターだと思います。

― 弾き手のエモーションを完璧に音にしてくると。

Johnny そうですね。ヘタしたらプレイヤーの個性を食ってしまうくらいのキャラが実はフェンダーのギターにはあるんですけど、ただ食うだけじゃなくて本人が出したい感情を多面的に出してくれるギターですね。なんか、プラスα“エモーショナルツマミ”まである感じがしますね(笑)。

― フェンダーギターのキーワードの1つは“エモーショナル”なんですね。

Johnny そうだと思います。僕はギターそのものにも、ギタリストにもそこを一番求めてしまうんです。

― そして、ジョニーさんのプレイのキーワードも“エモーショナル”だと。

Johnny そうですね。どれだけ激しい曲だろうが静かな曲だろうが、伝わってくるのはその部分だと思うので。観客のひとりひとりは、音がいいとか悪いとかそこまでは気にしていないような気がするんです。どちらかと言うと、プレイヤーがどういう感情なのかを瞬間瞬間に伝えることが大切だと思っています。なので、伝わる速度が速ければ速いほど、そしてパンチ力があればあるほどいいんです。それにはフェンダーのギターぴったりなんです。

› 後編に続く


JEAN-KEN JOHNNY JAGUAR®

2010年の活動開始以来、日本のラウドロックシーンを牽引し、その活躍を世界に広げるMAN WITH A MISSIONのギター&ヴォーカル&ラップ、Jean-Ken Johnnyのシグネイチャーモデル。フロントにソープバータイプのピックアップを搭載し、トグルスイッチを採用するなど、単なるJaguarilloの復刻ではないまさに「Jean-Ken Johnny Jaguar」の名に相応しいモデル。ステージで使用するものをそのまま届けたいという本人の想いのもとに、すべてのパーツやシェイプも実機をそのまま再現している。フェンダーのラインナップの中でも、ユニークかつラウドロックサウンドに適した実戦的なスペックを有したモデルとなっている。

Jean-Ken Johnny

製品番号:5255600309
メーカー希望小売価格: 170,000円(税抜)
発売日:2018年12月より全国のフェンダー正規取扱店で販売開始

JEAN-KEN JOHNNY JAGUAR®

PROFILE


Jean-Ken Johnny(MAN WITH A MISSION)
ジャン・ケン・ジョニー。頭がオオカミで身体が人間という“5匹”組ロックバンド、MAN WITH A MISSIONのGt, Vo, Raps担当。2010年よりバンドを本格始動し、同年11月に 1stミニアルバム『WELCOME TO THE NEW WORLD』を発表する。2011年6月、アルバム『MAN WITH A MISSION』でメジャーデビュー。その後、数多くの夏フェスに出演し注目を集め、2012年7月にはフランスで行われた「JAPAN EXPO 2012」に出演する。2013年には初の日本武道館公演、初の横浜アリーナ単独ライブを敢行。その後、全米、ヨーロッパツアーも積極的に行うなど活動はワールドワイドに拡大する。2015年1月に活動5周年を記念したアルバム『5 Years 5 Wolves 5 Souls』を発表。5月にはZebraheadとのスプリット盤『Out of Control』をリリース。10月よりZebraheadとともにさいたまスーパーアリーナ2DAYSを含んだ国内ツアーおよびヨーロッパ各国を回る15公演のツアーを実施した。2016年にはアルバム『The World’s On Fire』を発表。2017年1月にはFall Out BoyのPartick Stumpと共作し、シングル「Dead End in Tokyo」をリリース。
› Website:https://www.mwamjapan.info/

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