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Evolving Dreams | 石原慎也、秋澤和貴(Saucy Dog)

昔も今も憧れている人がいて、そんな人に僕もなりたい

新たな時代を切り開く若きアーティストたち。進化し続ける彼らは、これまでどのような道を辿り、今どのような夢を抱き、そしてこれから何をクリエイトしていくのか。今後の音楽シーンを彩っていくであろう、等身大の表現者たちからのメッセージを、セッションを交えながらお届けする“Evolving Dreams”。最終回となる第8回目は、石原慎也(Vo,Gt)、秋澤和貴(Ba)、せとゆいか(Dr, Cho)からなる3人組バンド、“Saucy Dog”が登場。

― まずは、楽器を始めたきっかけから教えてください。

石原慎也(以下:石原) 中学生の時に友達の家に行ったら、そいつがアコースティックギターをポロンと弾き始めたんですよ。その時に弾いていたのが、ザ・ビートルズの「ブラックバード」。めちゃめちゃカッコいいなと思って。その時、ビートルズも知らなかったのですが、“俺もそれ弾きたい”と言ったら“いいよ”ってギターを貸してくれて弾いたんですけど、全然弾けなくて。“じゃあ、まずはこれから始めたら?”って言われたのが「大きな古時計」。それを弾いたら“ああ、ギターって楽しいな”って。その年に中古の安いアコースティックギターを買って弾いていたのですが、途中で断念しちゃったんです。

 高校に上がってから、“バンドをやろう”と誘われてバンドを始めたんです。エレキギターは、音楽室にあるものをずっと使っていました。高校卒業後は専門学校に入ったのですが、それまでアコギ以外は持っていなくて。専門学校入ってから、初めてエレキギターを買ったんです。

秋澤和貴(以下:秋澤) 確かに持っていなかったもんね。

石原 うん。専門学校入って1年目も友達にギターを借りてて。お金が…。

― なかった?

石原 はい。学費も自分で払わないといけなくて…。結局、奨学金を使って買ったんです。なので、エレキギターを初めて買ったのは19歳。親元を離れて、一人暮らしをしている時に初めて買いました。

― 奨学金を受けてでも音楽をやりたかった?

石原 やりたかったですね。人前に立ちたいと思っていました。

― 秋澤さんは?

秋澤 僕は両親がもともと音楽好きで。親父がベースをやっていて、家にギターもベースもあったんです。僕は野球部だったので、最初は興味がなかったんですけど、中学3年で野球部を引退したあと、ベースは弦が少ないからちょっと触ってみようと思ったんです。中学校1年生の時にも一度触ったことはあったのですが、その時は弾けないなと思ってやめたんです。でも、部活を引退してから時間もできたし、もう一度トライしてみようと。レッド・ホット・チリ・ペッパーズの『ライヴ・アット・スレイン・キャッスル』のライヴ映像を観て、“ベースってこんなにカッコいいんだ!”と思ってベースに惹かれました。

― FLEAにやられてしまったわけですね。

秋澤 そうです。中学校3年生の時に、お年玉で最初のベースを買いました。僕はミクスチャーロックがすごく好きで、それに適したベースを買ったんですけど、スラップもできなかったしそのベースは向いていないなと思ったんです。それからフェンダーのベースに買い替えて、ずっとフェンダーを使っていました。どんどん音楽にのめり込んで、専門学校に行きたいと言ったら両親も応援してくれて。その専門学校で石原と出会ったんです。

― 当時のフェンダーのイメージは?

石原 俺、ギターは全部フェンダーだと思っていました(笑)。自分でギターを買ったことがないくらいで、もちろん楽器屋さんにも行ったことがなかったんですよ。最初に買ったアコースティックギターも、色々な中古品を売っているお店にたまたま置いてあった1本で、フェンダーではないメーカーだったのですがフェンダーやと思ってて。ギターのことをフェンダーって言うんかと思っていたんです(笑)。まぁ、そのくらいの影響力ってことですよ。

― 最初にフェンダーを買ったのは?

石原 最初に買ったのは23歳かな。カスタムショップで白いTelecasterがパッと目に入って、ライヴで使っているシーンを思い浮かべて、カッコいいと思って。

― 実際に弾いてみていかがでしたか?

石原 俺、ギター下手なんですけど、音もいいし粒立ちもいい。いい楽器ってそうじゃないですか。一音一音しっかり鳴るから、粒立ちもはっきりして、ヘタな人は弱点が顕著に出る。これを読んでくれている人には、”上手くなるしかない!”と伝えたいです(笑)。

― 秋澤は?

秋澤 思い返したら、僕の地元・高知ではフェンダーを使っているベーシストは少なかったかもしれない。僕の周りはメロコア文化だったので。あと、フェンダーを使っている人って上手い人が多かったです。


― さて、今日はMade in Japan Hybrid IIシリーズを弾いていただきましたが、いかがでしたか?

石原 最近、楽器屋にたまに行くのですが、試奏して“これや!”とバチッとくるギターが正直なかったんです。自分らは3ピースバンドやし、リードもできてバッキングもできて、いろいろな音を出すためにどう使っていいのかなと悩んでしまって“これや!”がなかった。だけど、Made in Japan Hybrid IIには個性があって、しかもそれが自分に合うんです。すごく器が広い人のような感じで、試奏した3本(Stratocaster,  Telecaster, Jazzmaster)とも“これや!”と思いましたね。

― その中でもJazzmasterが一番気に入ったようでしたね。

石原 Jazzmasterはライヴでも使いたいなと思いました。あと、僕は機械をいじるのがすごく好きなので、中を開いて見たりもしたいなと。

秋澤 弾いた瞬間に“これはキタぞ!”と思いました。8ビートを弾いた時の響きと安定感がすごく良くて。Made in Japanの職人的な部分の良さがすごく出ていて、これを1本持っておけば困らないと思います。僕が学生だったら絶対に買っていただろうなぁ。

石原 うん。俺もこれを学生の時に見つけていたら間違いなく買っていたと思う。Made in Japanの良さが出てるよね。

秋澤 うん。さっき慎也も言っていた器が広い武器だよね。だから音作りもしやすいし、自分の音を決めやすいし。あとはネックが細い分女性でも弾きやすいでしょうね。

― このインタビューのテーマが“Evolving Dreams”(進化する夢)なのですが、お二人の夢を教えてください。

石原 俺は事務所に入る前からずっと言っていることがあって。それが全国アリーナツアー2days即完できるようなバンドになることで、今も一番大きな目標なんです。

秋澤 昔も今も憧れている人がいて、その人たちを見て夢を持ってやってきたので、そんな人に僕もなりたいです。誰かの人生を変えられるような、自分と同じ気持ちになれるようなことをしたいですね。

秋澤和貴: Made in Japan Hybrid II Precision Bass®、石原慎也: Made in Japan Hybrid II Jazzmaster®

― では、最後にビギナーの方たちへアドバイスをお願いします。

石原 これをやっておけば良かったということが2つあって、何の練習をするにも絶対にクリックを使う。あと歌いながら練習する。クリック音が鳴っているのを理解しながら練習すると、それだけで歌も上手くなるしコードの理解力も増えるので!

秋澤 慎也が言っていたのは、僕よりステップが上のアドバイス。それはもちろんすごく大事やけど、最初は楽しく弾くことが一番大事だと思います。楽器を持ったら練習しないといけないという意識があると思うので、それをなくして、とりあえず好きなものを弾いてほしいですね。

Saucy Dog

2013年結成。メンバーは石原慎也(Vo,Gt)、秋澤和貴(Ba)、せとゆいか(Dr)。2019年4月、大阪城音楽堂・日比谷野外音楽堂にてワンマンライヴ〈YAON de WAOOON〉を開催、両公演共にSOLD OUT し、大盛況にて幕を閉じた。2020年9月、4thミニアルバム『テイクミー』をリリース。2021年2月5日、自身初となる日本武道館にて〈Saucy Dog one-man live “send for you”〉を開催。
› Website:https://saucydog.jp

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