SESSIONS in TOKYO | Billyrrom

Fender Flagship Tokyoのオープン1周年を記念し、FenderNewsの人気企画「SESSIONS in TOKYO」の公開収録イベント〈Fender Flagship Tokyo First Anniversary Special Event with Billyrrom〉が6月30日に開催。「Fender Next 2024」にも選出された次世代の気鋭アーティスト「Billyrrom」が登場した。その模様をレポートする。


フェンダーは音楽に入るきっかけを作ってくれる場所

──まずは音楽に目覚めたきっかけは?

Mol 父親が大の音楽フリークで、幼い頃から家で音楽が流れない日はないほどでした。ルーツで言うと70〜80年代のポップス。アース・ウィンド・アンド・ファイアーとかビージーズが流れていて、それから自分でディグるようになって。最初に衝撃を受けたのはマイケル・ジャクソン。どんどん音楽にはまっていきました。

Shunsuke 僕はまったく楽器経験がなくて、ギターのRinから、2日に1回ぐらい“電子ドラムを買え”って言われてて(笑)。ずっと断っていたんですけど、何かのきっかけで買って始めてみたら大好きになっちゃって、ここまでやってる感じです。

Rin 音楽に目覚めたきっかけは、普通に“友達とバンドやったらめっちゃ面白いんじゃない?”みたいな感じでした。Shunsukeと同じく俺もギターをやったことがなかったし、“とりあえず始めてみよう”って自発的な目覚めですね。

Mol 学校が一緒だったんですけど、学校帰りに“バンドやらない?”って急に言われて。びっくりしたし何のことかと思ったけど、二つ返事でいいよって言っちゃった。


──では、バンド結成のきっかけはRinがみんなに声を掛けたところから?

Rin そうですね。地元が町田でただバンドをやってみたかった、音楽をやってみたかった、そんな想いからです。

──Lenoはどうだったんですか?

Leno 目覚めか…。

Mol 名前の由来がそうじゃん!

Leno あ、そうだ。Lenoは本名で。父親がジョン・レノン、ザ・ビートルズが大好きだったので、ジョン・レノンからとってレノです。小さい頃はずっとビートルズを聴いてました。当時からピアノをやらされていたので、物心ついた頃には音楽をやっていましたね。


──今日は弦楽器三人がフェンダーを弾いてくれましたが、フェンダーの印象について教えてください。

Taiseiwatabiki 印象の前に、楽器を始めることになって楽器屋さんの一番目に入る場所にあったのがフェンダーです。調べたり考える前に存在を知っていて、最初にフェンダーベースを買ったんです。知らぬ間にフェンダーを買っていた感じです(笑)。


──ちなみに今日弾いてるプレベは?

Taiseiwatabiki ハマ・オカモトさん(OKAMOTO’S)のシグネイチャーモデルHama Okamoto Precision Bass “#4”です。実はDJのYutaがもともとベースをやっていて、譲り受けたんです。あ、勝手に譲り受けたと思っているんですけど(笑)。

──借りパクみたいな感じですか?

Taiseiwatabiki そうです(笑)。

Yuta Hara 全然いいよ。


──あげたんですか?

Yuta Hara いや、もともとはRinが使いたいと言って貸したら返ってこなくなって、気付いたらTaiseiの元にありました。しかもカスタムが施されているという(笑)。

Taiseiwatabiki はい。自分仕様にしました。

──なぜHama Okamoto Precision Bass “#4”を買ったの?

Yuta Hara もともとOKAMOTO’Sもハマ・オカモトさんもめちゃめちゃ好きで、試奏動画を見て音もいいしデザインもカッコいいなと。パドルペグだったり、細部にこだわりがあるベースだなと思って買いました。

Taiseiwatabiki ありがとう(笑)。

Yuta Hara こちらこそ(笑)。

──今日弾いているモデルも含めて、改めてフェンダーの魅力をお願いします。

Taiseiwatabiki 自分はPrecision Bassを弾くことが多いんですけど、欲しい力強さがしっかりあって、バンドを支えてくれるローの強さが好きですね。

──Molさんが今日弾いてくれているテレキャスは?

Mol 去年にゲットしたモデルです。僕はいつもTelecasterを使うのですが、フェンダーはビギナーにもプロにも対応できるというか、ど真ん中なんです。フェンダーは音楽に入るきっかけを作ってくれる場所だと思っています。

Rin いろいろなブランドがあって“このギターをどう活かそう”と考えるものもあるけど、フェンダーは例えばソロを弾いていたとしたら“この太さで出てくれるんだ”と、それによって自分のプレイも相乗効果で良くなっていく感覚があります。対話ができるじゃないですけど、俺の中では相棒みたいな存在です。


──Rinが今日弾いてくれたギターが、Stratocasterの70周年を記念して発売された70th Anniversary American Professional II Stratocasterです。まずはルックスの感想から聞かせてください。

Rin 自分が大事にしている部分は、服を着てギターを持った時に“どういう姿になってくれるか”なんです。ギターは楽器だけどファッションの一部として、鏡を見た時に“締まる”印象を受けました。

──演奏性は?

Rin ネックジョイント部分がヒールカットされているからハイポジションが弾きやすいし、普段はAmerican Professionalシリーズのストラトを使っているから馴染みがあります。弾きやすい工夫もされながら、すごく寄り添ってくれますね。ピックアップが5ウェイなのも気に入っています。プッシュ/プッシュスイッチ操作一つでテレキャスっぽい音が出せたりして、本当に臨機応変だと思いました。

──サウンドはどうですか?

Rin ストラトの良さはさっきも言った通り臨機応変さ。いろんなジャンルに使えると思うんですけど、それ故にバランスが良すぎて、荒々しく出てほしい時に出てくれないストラトがたまにあって。このギターは歪みやファズを踏んだ時に強くガッ!と出てくれるし、逆にニュアンスをつけたい時はいい塩梅をとってくれるので、そこがめちゃくちゃ好きでした。

──どんなシーンで使ってみたいですか?

Rin 大きな会場で鳴らしてみたいですね。アンプ直の音もいいんですけど、外音でアンサンブルや空気と混ざった時に、どう鳴ってくれるのかなと。

──バンドをやっていて良かったなと思う瞬間は?

Shunsuke 今日、実は誕生日なんですよ。ライヴ当日にこんな多くのお客さんに囲まれて誕生日を祝ってもらえるなんて、バンドをやっていないとできない経験だと思うので、バンドをやっていて良かったなと思います。

Yuta Hara 遠征(ツアー)がいい意味でずっと修学旅行みたいですね。高校とかそのぐらいの感覚を忘れずに大人になっていける。みんなで音楽をできることが何よりも楽しいし、こうやって見に来てくれる人がたくさんいるのも嬉しいです。なので、もっといろんな人に聴いてほしいなと思います。


──最後に、これから楽器を始める方々へメッセージやアドバイスをお願いします。

Taiseiwatabiki 全楽器そうだと思うけど、ちゃんとやろうとしたらやっぱり難しいです。例えばFコードは難しいと思うんですけど、好きな曲を弾いてみることが大事だし、バンドを何年もやっていても好きな曲をコピーすることが勉強になると思うので、まずはそこから。自分が好きなように楽器を触ってみるのが一番いいのではないかなと思います。

Rin 続かないとか、ギターを置いちゃう時もあると思うんです。だけどギターって毎日いろいろな発見があるから、弾いて発見をするっていう行為を毎日やっていると上達が見えてくる。そういう積み重ねで、気が付いたらもっと楽器が楽しくなっていると思います。

Mol 楽器に正解も不正解もないと思っていて。自分が楽しいと思う方法で楽器と向き合えば、それが一番かなと思うんです。すでに楽器をやっている皆さんも、これから始めようと思っている皆さんも、楽しんで弾くのがいいかなと思います。


Billyrrom
東京都町田市出身のメンバーによって2020年に結成された、Billyrrom(ビリーロム)。
SOUL、FUNK、ROCKなど幅広いルーツを持つメンバーによって、次世代ポップ ミュージックを創出する。渋谷 WWW、追加公演の渋谷 WWWX、恵比寿LIQUIDROOMとワンマンライブはいつもソールドアウト。2023年にリリースした5曲を皮切りに、今年リリースの「DUNE」「Once Upon a Night」のMVも100万回再生を突破!
昨年に続き、FUJI ROCK FESTIVAL やMETROCK、RISING SUN ROCK FESTIVALなど大型フェスにも出演決定し、注目を集めている。
バンド名の由来は、敬愛するビル・エヴァンスが持つ“流されないマインド”と、移動型民族であるロマ族による“自分たちの音楽を様々な場所から発信していく”という流動性を大切にしたいという信念から名付けられた。
次世代へと進化し続けるサウンド=“トーキョー・トランジション・ソウル”を奏でる彼ら。新時代を颯爽と切り拓く、快進撃は止まらない。
https://billyrrom.com/

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