MYSTERY SHOPPER | Billyrrom

独自の音を求めるアーティストにとって切っても切り離せない関係の楽器店。本企画「FENDER MYSTERY SHOPPER」では、アーティストが各地の楽器店を訪れフェンダー製品をチェックする。今回は、東京都町田市出身のメンバーによって2020年に結成されたBillyrromのMol(Vo)、Rin(Gt)、Taiseiwatabiki(Ba)が、神奈川県の山野楽器 ロックイン川崎を訪問した様子をレポート。現在使用しているPlayer IIシリーズについても語ってもらった。

Player II Stratocasterは弾いていてすごく気持ちいい

デパート、ショッピングモール、映画館などのエンターテイメント施設を訪れる人々で常に賑わっている川崎駅周辺。国内外の有名アーティストが連日出演しているクラブチッタなど、ライヴハウスも複数営業しているので音楽愛好家がたびたび足を運ぶエリアでもある。「山野楽器 ロックイン川崎」は、まさしくその中心部で営業している楽器店だ。Billyrromの3人は、店内に入った直後から目を輝かせていた。

「明らかに展示されているギターやベースの数が多いですよね。フェンダーをこんなにたくさん置いているお店は初めてです」(Mol)

「これだけいろいろなものを実際に見られるというのは、演奏している側としてもめちゃくちゃ嬉しいです。シールドとか、備品もたくさんありますね」(Rin)

「これだけの本数のベースが置いてあるお店はなかなかないと思う。パーツ関連も充実していますね」(Taiseiwatabiki)


豊富なパーカッション類にも関心を示していた彼らを案内してくれたのは、店長の森澤氏。「LM楽器専門店ですので、エレキギター、エレキベース、アコースティックギター、ドラムのバランスを考えています。こだわりの1本を選ぶお客さまから、これから始めるお客さままで、幅広くご来店いただいています」

お店の紹介を聞きつつフェンダーのコーナーを見て回った3人。彼らが使っているPlayer IIシリーズの品揃えが充実していた。

「Player IIの魅力としてまず挙げられるのは、ボディや指板の材を選べる点、多彩なピックアップの配列、カラーバリエーションなど種類の豊富さです。以前は“日本製のほうが弾きやすいよね”というご意見が多かったのですが、Player IIが発売されてからは“こっちのほうが弾きやすい”とおっしゃるお客さまが多い印象です。Stratocasterに関しては、リアがハムバッカーの仕様も人気がありますね」という森澤氏の話のあと、彼らもPlayer IIシリーズのインプレッションを語った。MolはPlayer II Telecaster(Birch Green)、RinはPlayer II Stratocaster(Coral Red)、TaiseiwatabikiはPlayer II Precision Bass(Hialeah Yellow)をライヴでも使用している。

「まず好きなのはこの色です。Rinも“ギターはファッションの一部”ってよく言っているんですけど、このギターに合わせて服のトーンを考えるのも楽しいです。音に関しては、単音の張りが前のPlayerよりもある気がします。指板がローズウッドになったからかもしれないですね。あと、全体的に音がフラットに出てくれるというか。いろいろなエフェクターで音を出すのが楽しいですし、アンプ直でも楽しめます」(Mol)

「歪ませて弾いた時の音の立ち上がりがすごく良いです。歪ませると音が潰れてコード感がなくなっちゃうことがよくありますけど、Player II Stratocasterはそういうことがないので、弾いていてすごく気持ちいいです。ローズウッド指板のギターを弾くのは意外とこれが初めてなんですけど、めちゃくちゃ良いですね」(Rin)

「もともと弾いていたプレべの音が温かい印象だったのに対して、Player IIはエッジが効いていて良い意味で硬めの感じなんです。普段ジャズべを使っている人も使いやすいでしょうし、汎用性が高いという印象もありますね。あと、ネックが握りやすいです。ジャズベからプレべに持ち替えると違和感があったりしますけど、これはそういうことがなくて、手が小さい人も扱いやすいと思います」(Taiseiwatabiki)

「試奏をされるお客さまは多いです。ネットでも楽器が買える中で楽器店に足を運んでくださるというのは、実際に弾いてみたいということなんだと思います。皆さんはお店で試奏することはありますか?」と3人に質問した森澤氏。

「いろいろ並んでいるのを見て“このギターかっこいい!”って一目惚れして、試奏させてもらうことがあります」(Mol)

「初心者の頃は“このボディの形はどういう音なんだろう?”という好奇心で弾かせてもらうことがありました。ピックアップの配列やシングルコイルとハムバッカーの違いもよくわかっていなかったので、“とりあえず弾いてみよう”という感じでしたね」(Rin)

「僕はBillyrromの曲を試奏で弾いてみることがあります(笑)」(Taiseiwatabiki)


たくさんの楽器に囲まれて過ごす中で、彼らが共有している思い出も蘇っていた。

「みんなで御茶ノ水の楽器屋に行ったことあったよね?」(Mol)

「あった! いつだっけ?」(Taiseiwatabiki)

「4年前とか? バンドを始めたばかりの頃」(Mol)

「その時に行ったの、まさにこの3人だったと思う。Molが“そろそろ自分のギター買いたい”って言ったんだよ」(Rin)

「それまで父親のギターを使っていたんです。自分のが欲しくなって、“御茶ノ水にみんなで行こう”ってなった時ですね。懐かしいな」(Mol)

最近は、メンテナンスのためにも度々楽器店に足を運んでいる3人。そんな彼らにも初心者だった頃がある。楽器店に初めて行く人に向けて、Molは次のようなアドバイスをしてくれた。

「やっぱり、誰かと一緒に行くのがいいんじゃないですか? 僕も初めての時は緊張しましたから。“何だこの新参者は?と思われないかな”って(笑)。最初はみんなそうなんです」(Mol)

RinとTaiseiwatabikiは、試奏する際にオススメのBillyrromの曲を挙げた。

「ギターで一番弾きやすそうなのは『DUNE』かも。試奏の時もアンプで音を歪ませられるから、いけるんじゃないかなと思う」(Rin)

「ベースだったら『Noidleap』が弾きやすいと思います。ベースラインを軸に作った曲なんですよ」(Taiseiwatabiki)

勇気を出して楽器店を訪れたら、そこは楽しくてたまらない場所になる。ぜひ、長く付き合える愛器と出会ってほしい。


Billyrrom
東京都町田市出身のメンバーによって2020年に結成された、Billyrrom(ビリーロム)。

SOUL、FUNK、ROCKなど幅広いルーツを持つメンバーによって、次世代ポップミュージックを創出する。毎年行われるワンマンライブはいつもソールドアウト。世界で1000組以上の中から25組が選ばれる「Fender NEXT」、中国ストリーミング、NetEase Cloud Musicの2024年度新人音楽賞「年度新声推薦」、Spotify「RADAR: Early Noise 2025」、にも選出され、世界で注目のアーティストとして各所取り上げられている。

Music Videoの9作品がYouTubeで100万回再生を記録し、バイラルチャート日本、台湾、香港、ベトナムでTOP10ランクインや、アジア9カ国プレイリストイン。

昨年はFUJI ROCK FESTIVAL、METROCK、GREENROOM FESTIVAL、RISING SUN ROCK FESTIVAL、SWEET LOVE SHOWER、RADIO CRAZYなど日本各地や台湾などの大型フェスにも出演。2025年は本格的なアジア進出に向けて規模拡大し、今後のライブ活動の動向に要注目してほしい。

バンド名の由来は、敬愛するビル・エヴァンスが持つ“流されないマインド”と、移動型民族であるロマ族による“自分たちの音楽を様々な場所から発信していく”という流動性を大切にしたいという信念から名付けられた。 次世代へと進化し続けるサウンド=“トーキョー・トランジション・ソウル”を奏でる彼ら。新時代を颯爽と切り拓く、快進撃は止まらない。
https://billyrrom.com/

山野楽器 ロックイン川崎
JR「川崎」駅東口より徒歩5分、「ラ チッタ デッラ」マッジョーレ棟1F。
エレキギター・ベース、アコースティックギターの総展示本数500本以上、神奈川地区随一の展示数を誇るドラムコーナーは「試打ルーム」も完備。弦・ストラップ、ピックにメンテナンス用品なども豊富に取り揃えている。スネアドラム、シンバルは国内外の有名ブランドを数多くそろえ、ギター/ドラム専門店としては神奈川地区随一の展示数となり、アクセサリーや小物類も充実。
山野楽器 楽器専門店の中でも特に“Fender”に拘った、世界に誇るFenderブランドをコンセプトに、専門スタッフがセレクトした厳選品を数多く取り揃える。
https://www.yamano-music.co.jp/shops/kawasaki/

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