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Special Interview | ハマ・オカモト(OKAMOTO’S)

OKAMOTO’Sのベーシスト、ハマ・オカモト(Ba)が監修したストラップの第2弾が発表された。今回は、ハマのシグネイチャーベース第2弾である「Hama Okamoto Fender® Katana Bass」のカラーリングに合わせた「PINK」と、ちょっとレトロでトロピカルな配色が印象的な「TROPICAL」の2種類。前シリーズ同様、今回もハマのこだわりがギュッと凝縮された逸品だ。そんなシグネイチャーストラップへのこだわりについて、ハマ本人に聞いた。

昔にあったようなレトロなカラーリングで、かなり奇想天外で気に入っています

─ もともと、どのような経緯でストラップの監修をすることになったのですか?

ハマ・オカモト(以下:ハマ) 僕らOKAMOTO’Sは、デビュー前の2010年にSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)を皮切りとしたアメリカツアーを廻ったのですが、その合間にシアトルにあるEMP(Experience Music Project Museum。現Museum of Pop Culture)へ遊びに行ったんですよ。通称“ジミヘン博物館”という大きな音楽博物館で、歴代のロックスターたちが実際に使用した楽器がたくさん展示してある場所で、本当に楽しい思い出として残っていて。その展示の中に、エルヴィス・コステロが使用していたギターがあって。そのギターに付いていたのが、ミントグリーンのフェンダーモノグラムのストラップだったんです。モノグラムが斜めではなく横に施されているストラップをその時に初めて見て、色合いやデザインがめちゃめちゃカッコ良かったんですよね。でも、すでに生産中止というか、店頭では売っていないものであることがすぐにわかるんですけど。

─ それが最初の出会いだったんですね。

ハマ それから何年も経って、こうやってフェンダーともお付き合いするようになってから、あの時のストラップのことを思い出して尋ねたところ、数年前に復刻したことがわかったんです。でも、それももう在庫がなくなっていたので、結局すれ違いというか(笑)。ずっと手の届かない憧れのストラップとして記憶に刻まれることになったんですよね。で、Katanaの話が来る少し前、一度シグネイチャーの話が来た時、「Hama Okamoto Precision Bass® “#4″」を出したばかりだしエレキベースを出すのはまだ早いかなと思って、“例えばシグネイチャーストラップとかもありですかね?”と聞いてみたんです(笑)。ジミヘン博物館で見た、モノグラムが斜めではなく横に施されたミントグリーンのストラップが作りたいとダメ元でリクエストしたところ、その企画が無事に通りまして。それでまずは、フェンダーモノグラムの定番色であるサンバーストと、悲願のミントグリーンを出したという経緯です。

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─ ディテールを再現するため、かなり細部までこだわったそうですね。

ハマ フェンダーのスタッフには本当にいろいろと努力していただきました。

モノグラムストラップはジャガード織りで柄を作っているんですが、現行品とヴィンテージのものでは風合いが全然異なるんです。そのヴィンテージが持つ自然な風合いを出すためには、当時使われていた織機が必要な上、細かな調整が必要だったんですよね。それで兵庫県にある老舗の鞄屋さんに生産の機微を手掛けてもらうことになりました。

─ 仕上がりもかなり気に入ったとか。

ハマ 大満足です。僕が気に入っているのはもちろんなのですが、おかげさまでご好評もいただき、ストラップシリーズ第2弾を出すことができました。ちょうどKatanaの企画も並行していたので、カラーリングもそれに合わせて黒、白、シェルピンクを組み合わせた「PINK」と、僕のお気に入りのストラップのカラーリングをモチーフにした「TROPICAL」の2種類を作りました。

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─ それぞれのこだわりどころ、気に入っているポイントは?

ハマ 「PINK」は、どのカラーのKatana Bassに合わせてもカッコ良く見えると思います。一方、「TROPICAL」は仕上がりがどんな感じになるのかまったく想像できなかったんですけど、いざ蓋を開けてみたら本当に昔にあったようなレトロなカラーリングで、かなり奇想天外で気に入っています(笑)。しかも、これはまったく意図していなかったお気に入りポイントなのですが、近くでよく見ると各色の糸が白地の布から透けているんですよ。それがすごく味わい深い“白”にしているんですよね。

─ 確かに普通の白とは違いますね。

ハマ あと、ベルトを調整する“コキカン”というパーツ。これがオリジナルは黒なんですけど、それだと「TROPICAL」のカラーリングに合わないため、今回は特別に白のコキカンを使わせてもらいました。

─ 他のこだわりどころは?

ハマ 通常のストラップよりも短めにしました。というのも、僕はわりとベースを構える位置が高めなんです。市販されているストラップの最短でも、長いと思うものが多くて…。前シリーズに引き続いて、今回もかなり短めに調整できるようにしています。幅も現行のフェンダーストラップよりも5ミリ太いですね。現行のストラップは、フェンダーのモノグラムが斜めに入っているのですが、これをサイズはそのままでフラットに配置するためには幅を広げるしかなかったんです。でも実際に太くしてみると、幅が広くなったぶんロゴの収まりも良くなって、歴史的にも面白い仕様になったのではないかと思います。

─ 前回のインタビューでハマさんが、“フェンダーのギターに違うメーカーのストラップを付けているのを見ると、我慢できない”とおっしゃっていたのが印象的で(笑)。

ハマ あははは。別にそれが“正解”だと言って押し付けたいわけじゃないんですよ。でも、例えばアディダスのジャージにナイキのスニーカーを合わせていたらヘンじゃないですか(笑)。そういうのって、子供の頃は無頓着でも成長するにつれて気付く時ってあると思うんですよね。例えば、好きな女の子に“ヘンだよ”って指摘されるとか、クラスのオシャレなやつに“何それ”とツッコまれるとか(笑)。前回のインタビューで僕が言いたかったのは、そういうことだったんです。一度気づいてしまうと、気持ち悪くて仕方なくなると思う。

─ 確かにそうかも(笑)。このシグネイチャーストラップ、今後もシリーズ化させていく気持ちはありますか?

ハマ 実はもう1案、ものすごくマニアックなカラーリングも考案したんですけど、ちょっとマニアック過ぎたので今回は見送りになりました。要は、レアなカスタムカラーを引用したデザインだったんですけど、あそこに着手したら一生終わらなさそうです(笑)。個人的に、フェンダーのカスタムカラーは発明だと思っているので、僕の頭の中にアイディアはたくさんありますよ!


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HAMA OKAMOTO SIGNATURE STRAP:ハマ•オカモト監修「VINTAGE MODIFIED MONOGRAMMED STRAP」の新作がシグネイチャーモデルとして登場。幅55mmで安定した装着感が得られ、長さは71cm〜127cmの範囲で調整可能。従来の楽器演奏ポジションの設定はもちろん、演奏位置を高くセットしたいプレイヤーの為に、最短を可能な限り短くできる仕様にしています。


ハマ・オカモト(OKAMOTOʼS)

中学校からの同級生で結成された4人組ロックバンドOKAMOTO’Sのベーシスト。2010年、日本人男子として最年少でアメリカの音楽フェス「SxSW2010」に出演。アメリカ7都市を廻るツアーや豪州・アジアツアーなど、海外でも活躍。2020年4月15日には初のベストアルバム「10’S BEST」をリリース。2021年9月29日には9枚目のオリジナルアルバム「KNO WHERE」をリリースし、10月8日にKT Zepp Yokohamaを皮切りに全国16か所18公演の「OKMAOTO’S LIVE TOUR”KNO WHERE”」を開催。フェンダーミュージカルインスツルメンツコーポレーションの日本人ベーシスト初となるエンドーサーでもある

http://www.okamotos.net

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