Evolving Dreams | MINA
2024年5月にメジャーデビューを果たし、国内外から注目を浴びているSNS総フォロワー数280万人超のベーシスト／シンガーソングライターのMINAが、2024 Collection Made in Japan Hybrid IIシリーズを用いたライヴ＆トークイベントを開催。その模様をレポートする。
楽器だけは自分を裏切らないし、何があっても寄り添ってくれる
──まずは音楽に目覚めたきっかけから教えてください。
MINA 小さい頃にピアノを習っていて音楽はずっと大好きだったんですけど、中学生の時にベースに出会ってから、よりのめり込むようになりました。
──ベースに出会ったきっかけは？
MINA バンドをやろうという話になって。バンドイコールギターだと思って最初はギターを練習していたんですけど、 全然上手くならなくて。でも音楽は好きだしバンドにもすごく興味があったので、いろんなライヴ映像や音源を聴いていたら、ベースってすごくカッコいいことに気づいて。私は特に指弾きのフォームが好きで、それに惚れて今でも指弾きでやり通しています。
──MINAさんと言えばスラップを筆頭に超絶テクで知れていますが、どんな練習をしてきたらこんなベーシストが出来上がるのでしょうか。オススメの練習方法があれば教えてください。
MINA 基礎練をひたすらやっていました。今も基礎練はやりますが、独学なので未だに自分でも合っているのかわからないんですよね（笑）。YouTubeで講座動画を見たり、教則本を見たり、音源を聴いて耳コピしたり、いろいろと調べて勉強しました。
──スラップを弾くようになったきっかけは？
MINA ベースを始めた直後にレッチリのフリー様に出会い、そりゃもう弾きたいなぁと。でも全然弾けなくて、何年も苦労して挫折しての繰り返しだったんです。本当に弾けないから、バンドをやっていた時の曲にフレーズとしてスラップを入れ込んで、無理矢理やらなきゃいけない状況を作って強制的に練習しました。練習したりライヴで数をこなしていたら、だんだん弾けるようになったという感じでした。
──そのフリー様に先日お会いになったんですよね？
MINA お会いしました！ 紳士で、明るくて、パワフルな人柄で、私にも気さくに話してくださって。そういう気遣いも含めて、みんなが憧れるベーシストなんだなって改めて思いましたね。すごく素敵な人柄で、私もそういう人でありたいと影響を受けました。
──どんなベーシストになりたいと考えていますか？
MINA 願望ですが、スラップが大好きなのでスラップ奏法のアイコニックな存在になれたらとても嬉しいです。
──スラップのビギナーに練習方法のアドバイスをお願いします。
MINA YouTubeの講座動画でも話したのですが、オクターブ奏法がいいのかなと。オクターブ奏法の実践だけでわりとそれっぽくなるので、それから始めて少しずつ慣れていけばいいかなと思います。
──フェンダーについて伺わせてください。MINAさんが初めてフェンダーを手に入れた経緯は？
MINA ベースを始めた時に持っていた初心者セットのベースがフェンダーの青いPrecision Bassでした。中学2年生の時だったのでもう20年くらい前ですね。“楽器と言えばフェンダー”みたいなところがあるので、先入観なくフェンダーを手に取っちゃいました。
──フェンダーというブランドはどんなイメージですか？
MINA 王者の風格というイメージです。特にFender Flagship Tokyoができてから、よりブランドとしてのイメージが私の中で確立されて、めちゃくちゃカッコいいなって思います。
──今日は2024 Collection, Made in Japan Hybrid II Jazz Bass PJを弾いていただいていますが、見た目の印象を教えてください。
MINA もう素晴らしいですね！ 完璧じゃないですか！ こんな美人な子はいないですよ（笑）。私は緑が好きなんですけど、白も同じぐらい好きなんです。このOlympic Pearlは一生好きでいさせてくれる色味ですね。絶妙な色ですし、ピックアップとのコントラストもすごくおしゃれでかわいいです。パールっていうぐらいだからキラキラしていて、そこにもこだわりを感じます。あと、女の子だったらカラフルな服を着たいじゃないですか。こういう白だったらどんな服でも合うので、とてもいいと思います。
──プレイアビリティはいかがですか？
MINA めっちゃ弾きやすいです！ ネックも握りやすいです。
──音はいかがでしょうか？
MINA 音もめちゃくちゃカッコ良くて。普段持っているベースもPJなんですけど、これもPJの“欲張り感”があります。重みがあるので重低音がちゃんと出てくれるし、アタックも強いんですよね。スラップも簡単にアタック音が出てくれる。めちゃくちゃいいです！
──どんなシーンで使ってみたいですか？
MINA あらゆるシーンで活躍してくれる子だと思うけど、私は特にレコーディングで使いたいですね。あとはピックアップに工夫がされていて、普通は4弦が大きくて、1弦になればなるほどボリュームが小さくなったりするじゃないですか。それに私も悩んでいて、普段は指圧でコントロールするようにしているんですけど、このベースはそれを見越して音量を上げてくれているらしいんです。（弾きながら）わかります？ この均一感！ このベース特有のピックアップだと聞いて感銘を受けました。素晴らしすぎます。
──どんなプレイヤーにオススメしたいですか？
MINA どんなプレイヤーでもいいと思います。学生さんから大人の方、趣味でやりたい方、レコーディングされる方も全員持てると思います。PJなのでいろいろな曲に合わせることもできるし、今は何もエフェクターを使っていませんが手元だけでいろいろな音色が楽しめます。
──では、会場のオーディエンスからの質問を。“私は楽器自体をやったことがないんですけど、そんな人でもオススメのベースと弾きやすい楽曲があれば教えてほしいです”。
MINA フェンダーさんの初心者セットはオススメだし、この2024 Collection, Made in Japan Hybrid II Jazz Bass PJもめっちゃオススメです。楽曲は、私はチャットモンチーさんのカヴァーをたくさんしたんです。「風吹けば恋」とか「染まるよ」とか「Last Love Letter」もオススメです。私の楽曲であれば「あ lot of」は簡単だと思います。よかったらやってみてください。
──次の質問は“僕は作曲をしているのですが、ベースのフレーズを考えるのが苦手で。MINAさんが行き詰まった時や今あるフレーズに納得がいっていない時、対策だったり何を参考にされているのか教えてください”。
MINA 浮かばなかったら一旦置くか、無理矢理やるか（笑）。納期が早い場合は無理矢理やるんですけど、そうじゃなかったら一回置いて頭の中から排除して、普通にTik Tokを見たり好きな曲を聴いたり、日々、ピンときたものを探すようにしています。あとは、好きな曲とか流行っている曲をコピーして引き出しをどんどん増やす。で、3日ぐらい寝かせるとけっこうできたりするので、よかったら真似してみてください。
──では最後に、これからベースを始めたいという方にメッセージやアドバイスをお願いします。
MINA 楽しんでやりましょう。私も10年ぐらいやっているのかな。ずっと楽しいなって思うし、楽器だけは自分を裏切らないので。何があっても寄り添ってくれるので、すごく大事な存在です！
MINA
2000年9月20日生まれ、大阪府出身のベーシスト、シンガーソングライター。
2024年5月、ソロとしてユニバーサルミュージックよりメジャーデビューを果たし、TikTokフォロワー数は160万人超、SNSの総フォロワー数は280万人を突破。
Linkin ParkのヴォーカリストMike Shinodaや、YouTubeの登録者数が1300万人を超えるベースインフルエンサーDavie504とセッションを行うなど、国内外最注目アーティストの１人となっている。
https://www.universal-music.co.jp/mina/
