Signature Model Interview | Chilli Beans. -後編-

音楽は異世界というか別の世界とつながれる唯一の言語

等身大で自由に表現される楽曲とライヴで人気を集めている“チリビ”ことChilli Beans.のシグネイチャーモデル、Chilli Beans. Moto Mustang、Chilli Beans. Lily Cyclone、Chilli Beans. Maika Mustang Bassが発売された。インタビューの後編では、シグネイチャーモデルと同時に発売されるオリジナルのストラップとピックの製作裏話に加え、結成から4年7ヶ月で日本武道館公演を成功させたチリビの今後の目標も聞かせてもらった。


練習がきつい時はこのピックを見て、私達も一緒だからと思ってほしい(Moto)

──このインタビューの前にスチールとムービーも撮影したそうですね。どんなムービーを撮ったんですか?

Maika みんなでスタジオに集合して、シグネイチャーモデルを持って演奏している感じなんですけど、Lilyが遅刻してきて。

──えっ!?

Lily みたいなストーリーで(笑)。

──あ、ストーリーが。

Maika 普段は絶対に遅刻しないLilyがっていう。テンション上がったのが、Lilyがフェンダーのギターケースをガッと開けてシグネイチャーモデルを持って飛び出すシーンがあるんですけど、これフェンダーのYouTubeで見たことあるなぁって。

──それぞれに見どころと言えるシーンはありますか?

Moto 演奏シーン。

Maika そりゃそうだ(笑)。

Moto 私たちの自由な感じが出ていると思います。

Lily 自然な感じというか、普段はけっこうカッコいいところを撮ることが多い気がするけど、チリビはそうじゃなくて、そのまま好きに演奏してもいいじゃないっていう。そういうラフな感じをムービーでも出したいなって思ってました。

──Lilyさんが遅刻してくるところは見どころではないんですか(笑)?

Lily 確かに(笑)。走る姿は見どころかもしれないです。

──今回、シグネイチャーモデルとは別にストラップとピックもオリジナルで作ったそうですね。

Maika ストラップはパターンを選んで、その配色をそれぞれに決めていきました。

──めちゃめちゃかわいいと思います。それぞれのこだわりポイントを聞かせてください。

Lily カラフルなのが好きなので、青を入れてギターの青色に合うように考えました。めっちゃ気に入ってます。

──Motoさんもギターのボディの色に合うように紫色とピンクを選んだと思うのですが。

Moto イヤモニも紫色とピンクなんですよ。付けていてテンションがアガるものを作りました。黒い中に咲いている花をイメージしました。かわいいけど、儚さもある感じが気に入っています。

──Maikaさんは緑色を基調にしたアースカラーですね。

Maika 私が撮ったお気に入りの写真があって、そのイメージを基に色を選びました。これ、カリフォルニアの空と太陽と砂浜のイメージなんです。

──なるほど。思い入れのある写真なんですか?

Maika そうなんです。2024年の日本武道館公演が終わったあと、家族4人でカリフォルニアとラスベガスに行った時、ロサンゼルスで撮った写真なんですよ。

──ピックはどんなふうに?

Lily The 1975ってバンドがいるんですけど、彼らのピックって裏にメンバー一人ひとりの名前がシンプルに入っているんですよ。それがかわいいので、私もそれをやりたいという思いで作りました。

Maika 私は自分で描いたお花柄を裏に散りばめました。最初は真ん中に1個と考えたんですけど、フェンダーさんに挙げていただいた中にこのデザインがあって、かわいいと思ってこれにしました。

──Motoさんのピックには“With you, always enjoy it.”というメッセージが書かれています。

Moto みんな、おうちで練習すると思うんですけど、楽しんでほしいという思いを込めました。練習がきつい時もきっとあると思うんですよ。そういう時はこのピックを見て、私達も一緒だからと思ってほしいです。


とにかく3人が幸せに音楽をやることが今は一番大事(Maika)

──さて、Chilli Beans.の今後の活動予定は?

Maika 来年1月からは、ワンマン&対バンツアー「Chilli Beans. “good days tour”」を開催します。あとは海外のフェスに出たりワンマンをやったりします。海外は韓国と香港と台湾です。

──ライヴに来るお客さんの雰囲気って違いますか?

Moto 海外のお客さんは、それぞれの乗り方で楽しんでいる印象があります。

Lily うん、サビだからとかじゃなくて、自分の好きなところで楽しんでますね。国によって乗り方の違いがあるなって思います。

Moto やってる側と見てる側の差があまりないから、より身近な感じがありますね。

──今後の目標も聞かせてほしいのですが、これからChilli Beans.をどう発展させていきたいと考えていますか?

Moto 今までもその時々の感情や考え方が自然に曲や歌詞になってきたので、これからもその時の自分たちの気持ちのままやっていったら、その時のカッコいい音が出せるんじゃないかなって思います。

──日本武道館公演も経験していますが、次はどこでやりたいみたいな目標はありますか?

Moto 場所はそんなに。

Lily 聴いてくれる人がいるところに行きたいです。海外でも日本でもどこでも、チリビの音楽を必要としてくれるところに行けたらいいなと思います。

Maika とにかく3人が幸せに音楽をやることが今は一番大事だと思うし、その先に、いい結果が待っていれば幸せだなとは思うんですけど、順番を間違えずに自分達らしく進んでいけたら幸せなんじゃないかなって思います。

──最後に、これからギターやベースを始めてみたいと思っているビギナーにアドバイスをいただけますか?

Lily 最近、音楽は異世界というか別の世界とつながれる唯一の言語っていう気がしたんです。だから、私はギターを弾いているけどピアノを弾いても心が癒される。そんなに弾けるわけじゃないんですけど、ピアノを弾いて癒されて、それでまたギターを弾いたら新鮮に感じられることがあって。だから上手い下手じゃないと思いました。自分の気持ちが癒されれば何でもいいんだって思いました。だから、そういう気持ちを大事にしていったら素敵なんじゃないかなって思います。

Moto 不器用でもいい。その人の音があるんですよ。器用にできる人もいれば、不器用でもすごく心が伝わってくるギターもあるしベースもある。そういうのもすごく魅力的に感じます。だから、上手い下手じゃなくて自分がやりたいと思って、心地良いと思えるんだったら始めたらいいのかなと思います。

Maika けっこうDMをもらうんですよ。ベースを始めようと思うんですけど、何からやったらいいかわからないとか、やりたいけど家が防音じゃないからできないとか。いろいろな悩みを抱えている方がけっこういらっしゃるんですけど、例えば防音じゃなくてもフェンダーのMustang Micro(超小型のパーソナルギターアンプ)を使えば音を鳴らせると思うし。

Lily そうそうそう。

Maika 最初から(レッド・ホット・チリ・ペッパーズの)フリーみたいに弾けるわけないんだから、やりたいと思っているのなら1回やってみたらいいと思うんですよ。そしたらすごく楽しくて、世界も広がると思います。二人も言ってましたけど、上手い下手じゃなくても音を鳴らしてる瞬間が楽しかったら、それが答えだと思うから。音楽には何の決まりもないから、とりあえずは好きなようにやったらいいと思います。

Chilli Beans. Lily Cyclone | Chilli Beans. Moto Mustang | Chilli Beans. Maika Mustang Bass

Fender x Chilli Beans. Strap | Fender x Chilli Beans. Signature Pick

>> 前編はこちら


Chilli Beans.
2019年結成。Moto(Vo)、Maika(Ba,Vo)、Lily(Gt,Vo)による3ピースバンド。作詞・作曲・編曲やクリエイティヴまでをメンバー自らで手掛け、ジャンルに捉われず幅広い“チリビ”の世界観を作りあげ、等身大で自由に表現される楽曲やライヴパフォーマンスで人気を集めている。2021年リリースの「lemonade」はSpotify「バイラルトップ50(日本)」でデイリー1位、2023年リリースの「rose feat. Vaundy」はBilboard JAPAN「Heatseekers Songs」で2度にわたり1位を記録。2023年リリースの「Raise」はTVアニメ『ONE PIECE』エンディングテーマにもなり世界各国でのリスナーも急増中。2025年6月リリースの「tragedy」は専門学校 モード学園(東京・大阪・名古屋)の2025年度TVCMソングに決定。7月リリースの「ひまわり」はアニメ『地獄先生ぬ〜べ〜』のエンディングテーマにもなっている。更に10月8日リリースの「that’s all i can do」はTBS火曜ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』の挿入歌に決定。2025年5月には全国7都市にて「upside down tour」を開催。2026年1月からはワンマン&対バンツアー「Chilli Beans. “good days tour”」を開催。
https://chilli-beans.com/

Related posts