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Squier®︎ Special Interview | 浜口飛雄也(moon drop)

このテレキャスはすごく歌が乗りやすい

伝説的なデザインと典型的なトーンを備えつつ、高いコストパフォーマンスを誇るSquier®(スクワイヤー)は、ビギナーからプロのアーティストまで幅広いプレイヤーに支持されている。三重県伊勢市発、“愛だの恋だのラブソングだけを歌い続けるバンド”として注目を集める4人組バンド、moon dropの浜口飛雄也(Vo,Gt)も初めてのライヴハウスで使ったギターがスクワイヤーだという。

― まずはギターを始めたきっかけから教えてください。

浜口飛雄也(以下:浜口) 家族の影響です。父ちゃんもバンドをやっていて、今でも地元の仲間と地元のライヴハウスでのんびりやっています。僕は3人兄弟で、兄ちゃんと姉ちゃんがいるんですけど、二人とも学生時代にバンドをやってました。それも父ちゃんの影響なんですけど、家族みんなバンドをやっていたので、僕も子供の頃に家にあった父ちゃんのギターをこっそり触ったのが始めたきっかけです。ちゃんと練習しようと思ったのは中学1年生の時。学校の音楽の授業の夏休みの宿題で、楽器は何でもいいから1曲仕上げてこいと。RADWIMPSさんの「25コ目の染色体」をギターで練習して、初めて曲を弾けるようになりました。

― 夏休みの課題も含めて、最初はアコギからでしたか?

浜口 アコギですね。父ちゃんのアコギが壁に掛けてあって、最初はそれを弾いていました。でも、全然教えてくれないんですよ。“自分でやれ”みたいな感じだったので、クッソー!と思いながら(笑)。エレキギターは、文化祭に出ることになって、中2くらいの時に初めて買ってもらいました。

― 今日持って来ていただいた、愛用のClassic Vibe Telecaster® ’50sを購入されたのはいつですか?

浜口 確か中3か高1の時です。けっこう使ってきたので。

― なぜこれを選んだのですか? 当時は楽器のこともよくわからないですよね。

浜口 そうですね。全然わからなかったです。僕は中学生の頃からback numberさんをすごく聴いていて、ヴォーカルの清水さんがテレキャスを使っていたんですよ。それで“テレキャスターが欲しい!”と探して、見つけたのがこのギターです。すぐに買いましたね(笑)。

― 実際に弾いてみてどうでしたか?

浜口 すごくドキドキしたのを覚えていますね。このテレキャスを買う前に安いギターを買ったことがあって、それが初めてのエレキだったのですが、それに比べて体にフィットする感覚がありました。僕はテクニカルなギターを弾いてこなかったので、ジャラーンって鳴らして歌ってみたいと思うかどうかが大切な要素で。このテレキャスはすごく歌が乗りやすいというか、コードを弾いて気持ちいいという印象がありました。あとこのギター、個人的には意外と重さを感じたんですよ。僕は、軽いギターよりもちょっと重みのあるギターが好きなんです。ちゃんとここ(身体)にある感じがあって落ち着きます。

― ライヴでもスクワイヤーのギターを使っていますか?

浜口 最近はあまりライヴでは使っていませんが、現在メインで使っているのもフェンダーのTelecasterです。自分にとってテレキャスが、一番歌を乗せやすい音だと思っているので。もちろん、このClassic Vibe Telecaster ’50sもライヴで使ってきました。フェスでも使ってたりとか。スクワイヤーってそんなに値段も高くないじゃないですか。当時買った時も“この値段でこんなにしっかりしたギターが買えるんや”って率直に思ったし、バンドを始める方にぴったりのギターじゃないかなと思います。

― このギターとの思い出は? ボディの一部が欠けているのが気になります(笑)。

浜口 欠けているのはライヴで…これはどういう状況だったんですかね(笑)。僕も覚えていないんです。初めてライヴハウスでライヴをした時に使ったのもこのギターです。すごく思い出深いですね。

― レコーディングでもこのスクワイヤーを弾いていますか?

浜口 レコーディングで言うと、1stミニアルバム『花束のかわりに』(2018年)はこれで録りましたね。最近はおうちで弾く用にしています。

― 自宅で作曲する時はこのスクワイヤーを?

浜口 そうですね。基本的にアコギで作っているのですが、エレキで作りたい曲はこのギターを使っています。

― 浜口さんにとってギターはどんな存在ですか?

浜口 ギターは、今すごく恥ずかしい言葉が浮かんだんですけど…“体の一部”です(笑)。感覚的に“このコードを使おう”と思って作曲をすることはあまりなくて。その時に出したい音やメロディー、歌詞もあまり考えずにパッと歌っちゃうんです。頭で考え過ぎても…という気持ちがあるので、それはギターも一緒なのかもしれませんね。だから、自分が弾いているコードの名前がわからないことも多いんです。困っています(笑)。

― これから楽器を始めるビギナーへアドバイスを。

浜口 moon dropを結成して8年目だけど、音楽に触れていたいなと思うのは、音に自分を乗せられているからだと思っていて。例えば、ライヴで開放弦をバーン!って弾いただけでも、その人だけの音があると思っていて。そういう部分に、正解とか不正解はないとずっと思っているんです。自分から出た音を、隅から隅まで愛してあげてください。一つ言えるとしたらそれですね。

― 楽器に興味はあるけれど、一歩踏み出せない人はどうしたらいいですか?

浜口 ライヴハウスに来たらいいと思います。ライヴをその目で見たら、すぐに楽器が欲しくなると思うので。楽器に手を出せない人って、ライヴに行くこともそうやって躊躇している人が少なくないと思うので、まずは見て体験してほしいです。僕もバンドを始めたいと思ったのは、ライヴハウスで先輩のライヴを見た時なんです。実際に見たら心が動くものがあると思うので、ぜひ現場に足を運んでください。


浜口飛雄也(moon drop)

4人組バンドmoon dropのヴォーカル&ギター。メンバーは、清水琢聖(Gt)、原一樹(Dr)、坂知哉(Ba,Cho)。2014年3月、バンド結成。2018年5月、デビューミニアルバム『花束のかわりに』をリリースし、全37公演のツアーを開催。2019年4月、2ndミニアルバム『スタンドバイユー』をリリースし、全26公演のツアーを開催。2020年4月、『告白前夜 e.p.』をリリース。11月にはTRUST RECORDS × Getting Better Records共同レーベル「D.T.O.30.」への移籍を発表。2021年1月、3rdミニアルバム『拝啓 悲劇のヒロイン』をリリース。同年8月から12月にかけて“季節の恋模様を描くラブソング三部作”をリリース。2022年1月、1stフルアルバム『この掌がまだ君を覚えている』をリリースし、過去最大規模の全国ツアーを開催。
https://moondrop-official.com

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