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Cover Artist | 牧達弥、柳沢進太郎、長谷川プリティ敬祐(go!go!vanillas)-後編-

今見えている問題点に向き合い、それをサウンドに乗せることが大事だと思った

4人組バンドのgo!go!vanillasが、前作『THE WORLD』からおよそ1年10ヶ月ぶり、通算5枚目のニューアルバム『PANDORA』を3月24日にリリースする。インタビュー前編では、楽器を習い始めたきっかけやフェンダーの魅力について語ってくれた牧達弥、柳沢進太郎、長谷川プリティ敬祐の3人。インタビュー後編では、コロナ禍で感じたそれぞれの思い、ギリシャ神話のエピソードをモチーフとしたアルバムの制作エピソード、そして昨年11月に有観客で行い大成功を収めた彼ら初の日本武道館公演について、熱く語り合ってくれた。

いかにライヴが大事だったかを思い知らされた

― 昨年はコロナ禍で世界中が大変な思いをしましたが、go!go!vanillasの活動にはどんな影響がありましたか?

牧達弥(以下:牧)  ライヴができなくなったのが一番つらかったですね。コロナ禍がいつまで続くかわからない状態だったので、活動の計画を立てても延期や中止になってしまって。頑張ろうという気持ちになっても、いつも出鼻を挫かれるというか。ただ、途中からはアルバムの制作があったので、そこに気持ちを集中することができたのは良かったと思っています。

柳沢進太郎(以下:柳沢)  めちゃめちゃ買ってましたよね? プリティさんはそんなに楽器を買うイメージなかったのに“どうしたん?”って思いました。

長谷川プリティ敬祐(以下:プリティ)   去年の下半期から現在までで、ベースを6本くらい買ったんじゃないかな。

牧  買いすぎだよ!

柳沢  僕も、自分の大好きな楽器屋さんがコロナのせいでなくなってしまうのが本当に嫌で。プリティさんと同じく、新しいエフェクターを買ったり楽器を買い替えたり、できる限りいろいろなものを買うようにしていました。ただ、そうやって手に入れた楽器や機材も、ライヴがないと全然使えないんですよね。エレキギターをアンプにつないで、ガーン!と鳴らせないことへのフラストレーションがすごくて。自分にとって、いかにライヴが大事だったかを思い知らされたというか。その思いをアルバムのレコーディングに投影させました。たくさんのギターやエフェクターを試すことができたので、ものすごく濃密な作品に仕上がったと思います。

― その最新作『PANDORA』のテーマについて聞かせてください。

牧  世界中がコロナ禍になって、人間の脆さとか弱さ、現代社会の問題点などがどんどん浮き彫りになったじゃないですか。そんな中で夢や希望を歌うことは、もちろん素晴らしいことだと思うんですが、僕らは今見えているその問題点に向き合い、それをサウンドに乗せることが大事だと思ったんです。なので、すごくダークでシリアスなことを歌っている楽曲が今作には多く含まれていますね。

― サウンド面での聴きどころは?

プリティ  僕は今回、ベースを弾く位置を1曲の中で細かく変えて、ニュアンスを出すということを試みました。最後にレコーディングした「アダムとイヴ」でも、それが思った通りにできたと思っています。それと、個人的にはこの1年で買い込んだベースをすべてアルバムで使っているので、“あ、この曲ではあのベースを使ったな”みたいに思い出せるのが楽しいです。

柳沢  ギターに関しては、今まではけっこうどの曲でも弾きまくっていたし、それが自分の強みや持ち味だと思っていたのですが、最近“引きの美学”のようなものがようやくわかるようになってきて。今回はすごく隙間を意識したプレイを心がけましたね。出るところは出て、引くところは引く。そういうダイナミックなアプローチが今まで以上にできた、これからの自分にとって指針となるようなアルバムになりました。

― そして昨年11月には、go!go!vanillasにとって初の日本武道館ワンマンライヴを成功させました。

牧  もう最高でした。僕らにとって、昨年唯一ちゃんと有観客でデキたツアーでもあったし。もちろん、お客さんは全員マスク着用で、座席も半分に減らしての公演だったんですが、みんなが喜んでくれているのがこちらに伝わってくるのが何より嬉しかったです。無事に武道館ライヴを終わらせることができたからこそ、今もこうやって前を向いていられるのだと思いますね。

プリティ  武道館では、自分のベースを納得できるサウンドで鳴らすことができたことが、何より嬉しかったですね。しかも、単に“楽しかったね”だけで終わらすのではなく、次の日には“こういうこともできるんじゃないか”とか、“この曲の拍の取り方をもう少し見直してみよう”みたいに新たな課題というか、自分の目指すべき道がはっきり見えたのも良かったです。

柳沢  実は僕、会場入りしてリハをやっている時からものすごく緊張していたんですよ。“武道館はお客さんが近く感じるし、割と小さく感じるよ?”なんて言われていたのですが、まったくの嘘で(笑)。会場、めちゃめちゃデカくてビビりました。でも本番になって、ステージからお客さんを見た瞬間に“楽しい!”という気持ちのほうが上回って、本当にあっという間に終わってしまいましたね。

― では最後に、これから楽器を始めようと思っている人たちにメッセージをお願いします。

牧  楽器って、家に一つでもあれば生活が豊かになると思うんですよ。別にプロを目指さなければいけないわけじゃないし、もっともっと楽器が生活の一部として溶け込んでいってほしい。特に、今回試奏したフェンダーのAcoustasonicはアンプにつないで大音量を出さなくても充分楽しめるし、これからギターを触ってみたいという人にはおすすめです。

柳沢  四の五の言わず、まずは買っちゃうこと。しかも、なるべくいい楽器を手にすれば日々のモチベーションも上がると思うので、迷っているなら今すぐ楽器屋に行きましょう!

前編はこちら


go!go!vanillas
2014年、Victor/Getting Betterよりメジャー1stアルバム「Magic Number」をリリース。2018年12月、長谷川プリティ敬祐が東京都内を歩行中に大型車輌と接触し、都内病院に緊急搬送されるが、ライブ活動続行を決意。2019年10月11日〈THE WORLD TOUR 2019〉名古屋公演より、完全復活を遂げた長谷川プリティ敬祐がステージに復帰。2020年11月に初のホールツアーを含む「ROAD TO AMAZING BUDOKAN TOUR 2020」を開催し、夢の舞台である日本武道館にてファイナルを迎える。2021年3月24日ニューアルバム「PANDORA」のリリースが決定。
› Website:https://gogovanillas.com

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