
Fender Flagship Tokyo Special Event with Ken
新シグネイチャーモデル「Limited Ken Stratocaster®︎ Dodome」の発売を記念し、その購入者・予約者だけを集めたスペシャルイベントが開催された。Ken本人がモデル誕生の背景を深く語り、そのサウンドを堪能できるミニライヴも披露した一夜をレポートする。
僕がストラトが好きな理由の、ストラトらしい音色の並びがこのギターにあるんです
この日は、5月22日に発売されたシグネイチャーモデル「Limited Ken Stratocaster®︎ Dodome(以下:Ken Stratocaster Dodome)」を記念したイベント。実はこの日の昼間、「Fender Radio Tokyo」の公開収録にも登場したKen。ラジオでもこのKen Stratocaster Dodomeについて話してくれたが、このイベントではトークがさらに踏み込んだものになった。というのも、本イベントの来場者はKen Stratocaster Dodomeの購入者・予約者限定。このギターを手にすることが確定している方に向けてということで、トークもディープに。購入者だけあって、満員となった会場の熱気も開演前からすごかった。

定刻の18時。MCのコールでKenが登場すると、歓声とともに大きな拍手がわき上がり、さらに登壇すると“Kenコール”も起こる。すでにライヴ会場のような空気感だ。
まずは近況報告として、今年のL’Arc-en-Ciel 35周年について語るKen。「35周年…その間にオリンピックとワールドカップが何回もあって(笑)。若手だったネイマール、メッシもベテランですからねぇ」と。今どんな感じかを聞かれると「メンバーそれぞれがソロもやったり、それぞれのやりたいことにフォーカスを当てて、充実した時間を過ごしていますよ」と笑顔。10月から始まる〈35th L’Anniversary TOUR〉が楽しみだ。


そして早速、Ken Stratocaster Dodomeについてのディープトークへ。まずは本モデルの開発の経緯から。ご存じの通り、KenはこれまでにKen Stratocaster® Galaxy RedやKen Stratocaster® Experiment #1という、ストラトのシグネイチャーモデルをリリースしてきた。今回は過去のシグネイチャーモデルでも到達できなかった、ストラトのアナザーフェイスを作ろうと思ったところから、本モデルの開発が始まったという。とはいえ、過去のシグネイチャーモデルも究極のストラト。Ken自身、これまでのシグネイチャーモデルに充分に満足しているという。では、何をどう変えようとしたのか?
過去のシグネイチャーモデルでは、ストラトのアイデンティティであるシングルコイルのピックアップでの理想の音色、バランスを探求してみえたところがあった。そこで今回は、ピックアップをハムバッカーに替えたのだ。さらに、これまたストラトのアイデンティティであるトレモロアームの装着をやめ、ハードテイルにした。この二つによって、別次元のストラトが誕生。これが本作のKen Stratocaster Dodomeということになる。こんなふうに書くと、もはやストラトではないように思うかもしれないが、実際、すでにライヴやレコーディングでも弾いているそうで、その感想をこんなこんなふうに語ってくれた。
「ストラトのど真ん中から離れてはいるけど、僕がストラトが好きな理由の、ストラトらしい音色の並びがこのギターにあって、そこがあるから気持ちよくDodomeを弾けるんです」
「シングルコイルとハムはイメージ違うところもあると思いますが、そう言うところもあって、僕の好みの音色の範疇になってます。ツアー〈L’Arc-en-Ciel ARENA TOUR 2024 UNDERGROUND〉ではパワーコードでドライヴさせていくような曲で使用しました」
そのハムバッカーはフィッシュマン製。これは、ハードロックバンド“アクセプト”のギタリストがフィッシュマンのハムを使っていて、そのサウンドが気に入ったので採用したというエピソードも披露。下の帯域の聞こえ方にフィッシュマンらしさがあるらしい。レコーディングシステム、PAシステムの変化にともない再生するレンジの変化も、今回のシグネイチャーモデル開発の背景の一つとKenは教えてくれた。
購入者・予約者向けのイベントということで、今回のシグネイチャーモデルの名前になっているボディカラー、どどめ色にまつわる面白いエピソードも披露し、会場を笑わせてくれた。
ボディカラーだけではなく、ヘッド周り、フレット周りにもゴールドパーツを使用し、見た目にもKenのこだわりが詰まっているKen Stratocaster Dodome。どんな人におすすめなのか?とMCが聞くと、Kenは「色や見た目が気に入って使ってもらえると嬉しいですね。あとは、ストラトをすでに何本か持っていて、シングルコイルとは違う感じのストラトを探している人におすすめです」と教えてくれた。


そして、そのままKen Stratocaster Dodomeでのミニライヴへ。たっぷり15分ほど、Dodomeならではの太いロングトーンを前面に出したライヴは圧巻だった。しかもこの日は、アンプに直結と言えるほどシンプルな設定。アリーナクラスの会場での設定とは全然違う、裸のKenのギターサウンドを聴くことができた。この音を体験できただけでも、今後のギター演奏や音作りの参考になったと思う。
それだけではない。来場者からのKen Stratocaster Dodomeに関するQ&Aにも答えてくれた。購入者は帰宅後、Kenに教えてもらったアドバイスやアイディアを、自身のKen Stratocaster Dodomeで試してみたことだろう。


そして締めに、Ken Stratocaster Dodomeを購入・予約してくれた来場者へ向けてメッセージ。満面の笑顔で「いろいろ試して楽しんでください。いつか一緒に弾けたら嬉しいね!」と大きな夢を語り、イベントはクローズした。来場者からの拍手は、Kenの姿が見えなくなってもしばらく続いていた。

Ken
L’Arc-en-Cielのギタリストとして1994年にメジャーデビュー。『True』で初のミリオンセラーを達成し、『ark』『ray』の同時リリース、東京ドーム公演、〈WORLD TOUR 2012〉などを経て、日本のロックシーンを代表する存在として国内外で支持を集める。2002年からはSONS OF ALL PUSSYS、ソロ名義でも活動。近年は楽曲プロデュースやグッズ制作など多面的に活動し、2026年にはKenプロデュースによるDEZERTの新曲『「音楽」』も発表。その表現領域をさらに広げている。
L’Arc-en-Ciel : www.LArc-en-Ciel.com
35th L’Anniversary 特設サイト:https://le-ciel.com/L35

